おやじ特別便

ひまじんおやじの日常

書店での出来事

2013-05-27 09:26:28 | 日記・エッセイ・コラム
【今日の 音読】

昨日我が家に逗留していた第三番目の孫が母と共に帰宅した。
新幹線静岡駅まで車で送って行ったのだが、改札口で別れたワシはせっかくの都会なので、探していた本を見つけようと駅近くの大型書店へ行く。

そこでの出来事。
本屋に入った瞬間に、その本の題名・著者ともに、この明晰なる頭脳からスッと無くなって忘れてしまったのであった。誰かワシの知らない間に、背中にあるリセットボタンを押したかなあ。いくら思い出そうとしても思い出せない。
前前期高齢者のワシは不安にもなるが、まあこういったことはいつでもあるので気にしない。

だけど、そうは言っても思い出せないのは辛いのだ。たしか漢字で4文字の題名で、たしか著名な人の、たしか随筆ではなかったかなあ。
普通こういった場合店員に聞くのが一番手っ取り早いが、今回のこの不確かな情報で訊くことはムリ。
だから訊くことはあきらめて、丁寧に本の背表紙の題名を一冊づつ調べていくことにした。該当に当たれば「あーこれだこれだ」となるだろうと、淡い期待を持って。

奥の文庫本の棚を片端から調べていくが一向に当たらない。

・・・・・・・・・どこからかブツブツ声が聞こえてきた、声の主を捜すと若い人が本を読んでいる、普通立ち読みは黙読だが、この人は音読、どうも1冊読み切ってしまうのではないかと思えるほど一生懸命にページを手繰っている。ついつい声に出して読んでしまっているような自然な雰囲気である。

以前ベストセラーになった『声に出して読みたい日本語』という本を彼が読んでいると大変面白いがなあ。別にそうではなさそうである。

気持ち悪くてワシはその書棚の列には行けないでいた。きっとワシの探していた本は、そこらあたりにあったのでは無いかと思っている。

それにしても物忘れが多すぎる。(首に片手を水平に当てて)ここまで出かかっているのに。