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日本のアイドルファンがK-POPにハマらないワケ 他

2011年09月11日 16時48分16秒 | スクラップブック




《日刊SPA!記事》

K-POPアイドルはなぜみんな同じに見えるのか?
(中略)
しかしそんな風潮とは裏腹に、こんな声も聞こえてくる。
「メンバーの顔と名前の区別がつかない。それどころかグループの区別もつかない」
「なんでみんな似たようなグループで、似たような曲ばかり歌っているわけ?」
ディープなK-POPファンにしてみれば、それぞれ個性も特徴もあり、見分けがつかないなんてことはないと主張するかもしれない。
だが、K-POPにさほど詳しくない記者にしてみれば、どれも似すぎているという意見もわかるのだ。
その理由とはなにか?韓国芸能事情に詳しい『韓流エンタメ日本侵攻戦略』の著者・小野田衛氏に聞いてみた。
「あるタイプの曲が一度流行ると、チャートはすぐに似たような傾向の曲で埋まります。3年ほど前までは、韓国の歌番組でもバンドやトロット、バラード、DJスタイルなど様々なタイプのアーティストが出演していたのですが、今はフックソング(少女時代の『Gee』が代表例。「ジージージージー……」と1曲の中で同じフレーズを繰り返す曲構成)を駆使したグループアイドル一辺倒です。これはドラマでも同様で、男装した少女がバンドメンバーと恋に落ちる『美男<イケメン>ですね』がヒットしたら、『トキメキ☆成均館スキャンダル』『コーヒープリンス1号店』『風の絵師』と次々に男装ドラマが放送されます。こうも立て続けに似た内容のドラマを連発されると、他に題材にするテーマはないのか?と突っ込みたくもなります」
作品紹介の中で「視聴率50%超え!」「韓国人の3人に2人は観た映画!」などと記されることもあるが、これも日本人からすると違和感が強い。
かつては日本でも巨人戦や紅白歌合戦が国民的な共通娯楽として成立していた時代があった。
しかしそれは遠い過去の出来事であり、韓国人がいまだ一斉に熱狂する様を見ていると、没個性なのではないかと疑いたくもなってしまう。
「一概には言えませんが、これらはひとえに熱しやすく冷めやすい韓国人の特性から来るものです。韓国には『鍋根性』という言葉があります。この場合の鍋というのは、底が浅く、すぐ沸騰するタイプのものを指しますが、すぐ沸騰してすぐ冷める韓国人のメンタリティを表しているわけです」
「右へ倣え!」という心理が働きやすい土壌なのだ。
「これは知り合いの韓国人コーディネーターに聞いた話なのですが、徴兵制度が韓国人の個性を奪っているという意見もあります。軍隊は徹底して同じ価値観が強要される世界で、口答えなんて絶対に許されません。トイレに行くにも許可が必要で、風呂だってみんなと一緒。そうすると自我がガタガタになって、徴兵から戻る頃には同じような目をした人間になっているというわけです」
こうした韓国人の「鍋根性」と「右へ倣え主義」。
何かが流行すると一気にそっちを向く傾向は、制作者サイドとしてはくみしやすいだろう。
売れるものが集中しているため、流れに合わせて同じような作品で攻めればブームに乗りやすいのだから。
「日本のように趣味が多様化した社会というのは、消費者としては恵まれているのでしょうが、ビジネスする側にとってはターゲットが分散していて金儲けには向いていないということもいえます」
「今、日本で一番流行ってる曲は誰の歌?」と尋ねられて即答できる人は少ないだろう。
単純に売り上げベースでいえば、嵐、AKB48ということになるのだろうが、実際にその歌をどれくらいの日本人が知っているかといえば、はなはだ疑問だ。
「Wonder Girlsのヒットソングに『Tell Me』という曲があるのですが、韓国では小学生から教師、軍人まで踊りまくるので、Tell Meシンドロームと騒がれたほどです(笑)」
円熟期を迎え、カルチャーの多様化が進んだ日本の芸能界とは対照的に、国内市場が小さく海外に進出するしかない韓国芸能界では、「確実に売れる」が至上命題である。
こうして韓国では2匹目のドジョウを狙い、似たような作品、似たようなグループばかりが溢れかえるようになったというわけだ。
取材・文/スギナミ

日本のアイドルファンがK-POPにハマらないワケ
10年に日本デビューした新人歌手のCDセールスは1位がKARAの49.3万枚(売上げ13億円)、2位は少女時代の38万枚(売上げ8億8000万円)――。
少女時代、KARAに代表されるK-POPアイドルの日本での人気の過熱ぶりはいまさら説明するまでもないが、従来の日本のアイドルグループと比べて決定的に違うところがある。
そう、それは「ファン層が10代前半から20代の若い女子ばかり」という点だ。
最近こそ男性のファンも増えてはきているが、ライブ会場の客層を見る限り、男女比は1対9といったところ。
その理由について、K-POP事情に詳しいフリーライターの小野田衛氏は次のように語る。
「“女のコが憧れる女のコ枠”が日本国内で空席になっていたという事実があります。浜崎あゆみは同世代のカリスマと呼ぶには年を取り過ぎてしまったし、AKB48は女性ファンもだいぶ増えてきたとはいえ、基本的には男性に向けたアイドルグループ。90年代後半のSPEEDのように、女子中高生がファッションやライフスタイルまで真似したくなるスターが日本では不在だったのです」
「そもそも初期の日本でのプロモーション活動のほとんどが、女性ファッション誌を中心としたもの」だったというから、ファン層の男女比の乖離現象もうなずけるが、一つ疑問が残る。
本国の韓国における少女時代、KARAの支持層は、日本のアイドルグループ同様、アイドルファンの男性がほとんど。
男女比は日本とは真逆の9:1。単純に、アイドルファンの男は日本と韓国で好みの女のタイプが違うってことなのか?
「俗にアイドルファンと言われる男性のファン活動に日韓の差はほとんどありません。観客が一体となったライブ会場での応援コール、ネット上を中心としたファン交流と情報交換を頻繁に行い、消費の割合も酷似しています」
それではなぜ、日本のアイドルファンはK-POPアイドルに振り向かないのか?
AKB48に代表される日本のアイドルとK-POPアイドル。記者の独断と偏見で両者の見た目を単純に比較すると以下のように対比できる。
●日本:子供っぽい、背が低い、可愛い系の顔立ち
●韓国:大人っぽい、背が高い、美人系
「スパルタ式の練習によって仕上げられたK-POPアイドルのダンス、歌唱力の高さに比べると、日本のアイドルは練習生レベルにも満たないコが多いのです……が、彼女たちは別にアスリートではないし、アイドルとしての魅力はオリンピックの競技のように単純に点数で評価できるものでもありません。高校野球と大リーグの違いと同じで、単純にプレーのレベルは大リーグのほうが上かもしれませんが、高校野球には高校野球ならではの感動があるというロジックと一緒ですよ。まあそこらへんが、日本のアイドルファンが、K-POPアイドルに同じようにのめり込めない理由だともいえます」
日本のアイドルはファンのニーズに合わせて進化していった。
AKB48の総選挙やじゃんけんでセンターを決めるといったプロレス的な仕掛けは、世界でも類を見ない独特のシステムだ。
こんなことができるほど、日本はアイドル文化が成熟しているといっていい。
ファンそれぞれの感情移入のベクトルが異なり、「点数付けのできない部分にこそ、語るべき魅力&ファンタジーがある」といった多面性を見せている。
「そしてもう一つ。日本のアイドルファンのニーズとして近年もっとも重要視されつつも、K-POPアイドルに欠けている要素といえば“親近感”でしょう。これは単純に『国籍も言葉も違うから』といった話ではありません」
昔の『ザ・ベストテン』のようにランキング制を導入することが多い韓国の歌番組では、その週の1位を発表する場面が番組の目玉であり、特にガールズグループが初めて1位を取ったときなど、メンバーが感極まってボロボロ泣き崩れるシーンがなかばお約束になっているという。
「驚くべきはそのときのメンバーの言葉です。『お世話になった○○会長、○○常務、歌唱指導の○○先生、ダンス教師の○○先生、マネージャーの○○さん……』と、あらかじめ暗記しているかのごとく、スタッフへの感謝の言葉を述べるのです(笑)。これが日本のアイドルだったら、まずファンへの感謝ありきでしょう」
超人的なパフォーマンスを誇る女性アスリートに感情移入できる一般男性などいない。
どうやらこの“親近感の薄さ”が日本のアイドルファンがK-POPにハマらない最大の理由といえそうだ。
取材・文/スギナミ

【参考図書】
『韓流エンタメ日本侵攻戦略』小野田 衛・著 扶桑社新書 本体720円+税
日本の若者たちはなぜK-POPに熱狂するのか?日本人が知らない韓流ビジネスの正体、韓国芸能界の裏側を徹底した現地取材をもとに考察。

★Amazonの内容紹介
少女時代、KARAはなぜ売れた?
日本人の知らないK-POPビジネスの光と影を、関係者の証言をもとに構築
(中略)
一見すると華やかに見えるK‐POPムーブメントだが、実際は業界全体が不安定でトラブルの温床となっている。
世界進出といえば聞こえはいいが、単に国内市場が小さく(日本の30分の1)、海外に打って出るしかないだけという事情。
「鍋根性」といわれる右へ倣えの国民性、外貨獲得に躍起となる韓国芸能業界の思惑もあってか、デビューするグループ、楽曲は似たものばかりで多様性に乏しいともいえる。
本書では、我々日本人の知らない「韓流エンタメの真実」について、文化支援系の政府機関、韓国芸能関係者の証言をもとに、細部にまで追及し、「なぜこんなに盛り上がってるか?」という疑問に、明確な答えを提示する。
◎本書の構成
第一章 韓流新時代の到来
第二章 韓流ビジネスの経済学
第三章 K‐POPと韓国社会
第四章 K‐POPの光と影
第五章 韓国アイドルはなぜ幸せになれないのか?

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