年始早々の1月3日。大物の猪が罠にかかり、そして、1週間後の1月11日。またしても大物がかかります。床屋さんをやっている猟師さんは仕事の合間を見ながら、猪を仕留め肉をさばきます。昨年、僕も一度だけ手伝いをしましたが、自分の手で猪を仕留め内臓まで綺麗にさばくというのは丸1日かかる大仕事。ですが、命を奪うからには最期まで頂くという猟師さんの信念、感服します。
そして、1月13日。ご近所で大先輩の佐藤さんの畑が猪に荒らされました。イノシシに荒らされるというのは凄まじいものです。野菜があろうが無かろうが、一面全部の土が引っくり返っているのです。幸いにもその畑は作物の収穫が終わっていたので残っていた物をほじくって食べた程度なのかもしれないのですが、もしこれが、これから収穫する畑だったらと思うとゾッとします。そして、その被害にあった畑は僕達がいま野菜を作っている畑の目と鼻の先です。里に出ているイノシシ達は着々と数が増えて、行動範囲も広がっています。猪の攻勢はどんどん強まり、とどまる所を知りません。翌日、役場に対策を要望すると、電柵を貸しだすという事。やられた畑に一番近いうちの畑を周り一面囲いました。その長さ256m。僕たちの畑は他に大小混ざりもう7か所。
この電柵、皆農塾ではお馴染みの道具ですが、草に触れると放電してしまい、効果を失います。春になって草の背丈が高くなる頃は、20cmの高さにある電線に当たらない様に草を管理するなんて、とんでもない仕事量。難題です。
果たして、この猪の猛攻に我々は反撃の糸口を見つける事ができるのか。それとも丹精込めて作った野菜をみすみす奪われてしまうのか。今後、猪との戦いは避けられません!
<陸の研修日誌>
寒い!!!こんな寒さは初めて!朝早くの畑は霜が下りていて真っ白です。足が凍りそう、顔が痛い、手が握れない。寒さに慣れていないのもあって厳しい毎朝です。でも日が出てくると暖かい。日光の有難味を肌で感じることのできる瞬間です。体を動かせば体温は上がっていき頭も回転し始めます。畑仕事は日光と共にありと寒い日々を乗り切っています!
そして正月明けは久しぶりの長時間農作業です。まだ一日作業に慣れていないためいくらやる気があっても思うようにいかずに空回り。余計に疲れます。鶏の解体や農具を使った作業も手間取りました。日誌に栽培・予定表などとやること覚えることは山積み。必死に喰らいついていきます! (陸)
2015年1月。今年は猪との激しい戦いからの幕開けとなりました。