3日(金)、神戸市で第13回日本人権教育研究学会の研究大会が開催された。同学会の設立時から参加しているが、教育職を離れても人権教育に関する最新の情報や新しい問題等について考える機会となるので出席している。
神戸は今日もじりじりと真夏の太陽が照りつけ、熱風が肌にまとわりつく。会場の神戸市教育会館では、分科会、シンポジウムなどが行われた。シンポジウムのテーマは「教育現場における性的マイノリティーに対する差別と人権-性同一性障害をめぐって-」。基調講演のあと、医療、法律、教育現場などからの報告があり、障害を公表して介護職として働いている方からの体験、意見も報告された。性同一性障害については報道や書物などで知っているつもりだったが、各分野での現実、問題やそうした障害をもつ本人からの話を聞いたのは初めてのことだった。現場の中学の先生の報告で、教師の理解、意識改革がまだまだ低いという話があった。自分自身もそうだった、というような事例が取り上げられていた。今、教育現場はいじめ、不登校、対教師暴力などの問題に直面しているが、今日は性同一性障害をめぐり、差別・人権についてさらに深く考えさせられた。