百聞百見

ふじもと百男の政治活動日記

無事保護!捜索の警察官に背負われて!

2009年07月07日 06時58分07秒 | インポート

 4日早朝のこと。いつものように新聞を取りに表に出ると、隣の消防団詰所に人の気配がする。火事?訓練?。「夜中からずっと子どもを捜してます」「えっ」。驚いた。5歳の子どもが3日の夕方から行方不明になっているという。夜遅くケーブルテレビで放送も流れたらしい。しかし、その時間にはもう寝てしまっていた。

 急いで着替え、その子の通っている幼稚園に駆けつけると、副園長が次々と入る電話情報をメモし、地図に記入していた。「この家、行ってもらえますか?」「もちろん」。車をとばしてその家を訪ねる。周辺では社警察署の署員や地元消防団員、幼稚園の保護者と思われる男性も捜索している。子どもの写真を見てもらい、目撃情報を確かめ、警察官にも聞いてもらう。子どもが向かった先と思われる道を車で探しながら幼稚園に戻る。途中、田圃や池、墓地、山などがあり、池の周辺を捜索している消防車(消防団員)も遠くに見える。幼稚園に戻ると、呼びかけに応じて次々と捜索に加わる人が来ていた。

 次の情報が入っていた。またその家に向かう。確かに見た、という目撃情報を得る。近所の人に写真を見てもらうと、さらに目撃情報が出てきた。それらを幼稚園に戻って報告する。範囲はだいぶ絞られてきているようだった。さらに電話が入り、その方のお宅を訪ねるべく、車を走らせる。池のそばでその子を見たという情報を得る。その方角に向かっていると、山というか藪の方から田圃の中の道を二人の警察官がこちらの方に歩いてきていた。目を凝らしてよく見ると、一人の警察官の腰のあたりから小さな足が見えた。発見だ。「いたんですか?」「いましたよ」だったかどうか忘れたが、そんなことを大声で言い合ったように思う。全身の毛穴がぱあーっと開いたような、とにかく「やった」「よかった」と思わず叫んでしまう。

 警察官が「公民館まで乗せてもらえませんか」という。「もちろんですよ」。「ぼく、ようがんばったな」とかなんとか興奮して話した。警察官によれば、捜索していると藪の中から子どもの声が聞こえてきた、それがなかったら通り過ぎていた、ということだった。警察官の声も弾んでいた。子どもの顔には蚊にさされたあとがたくさんあったが、元気に話している。それがまた嬉しかった。

 公民館前には警察車両が集まってきていた。空には県警のヘリも旋回していた。駆けつけた捜索の保護者、消防団員もみんなが安堵の笑顔だった。携帯電話で幼稚園に発見を伝えた。電話の先から喜びの声が聞こえた。幼稚園に戻り、状況を報告して帰宅した。

 しかし、無事発見保護されてよかった。この一言に尽きる。5歳の幼稚園児が行方不明。しかも一晩たっている。池や用水路があるし、人通りの少ないところもいっぱいある。頭によぎるそうした悪いことを否定しながらの捜索だった。社警察署をはじめ、消防団、そして保護者あるいは一般の地域住民、ケーブルテレビ等を通しての捜索、情報提供の呼びかけに多くの人が自主的に行動を起こしていた。こうした、いざというときの情報と素早い行動、そして結束力の重要性をあらためて実感させられた。

 今も子どもを背負った笑顔の警察官の顔が浮かんでくる。よかった。

 


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