ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

『新町歳時記』に記された昭和25年の暮らし①

2018年02月24日 05時13分03秒 | Weblog
 

 加東市新町の大久保利政さんから『新町歳時記-昭和25年(1950)の思い出』をいただきました。5年がかりで執筆されたものでA4判380頁の分厚い冊子になっています(写真)。
 早速読み始めると、68年前の新町の暮らしがいきいきと描かれ、自分の幼い頃や今に通じる生活と重なってきて、次々と読み進んでしまいます。
 第1章は、「新町歳時記」で、新年参拝と年賀交換会、お正月、七草粥、戎祭り、大とんど、藪入り、雛祭り、彼岸のぼた餅(おはぎ)、清潔の日、端午の節句、花まつり、めいらん取り、さなぼり、愛宕神社の夏祭り、ウナギ獲りと土用の丑、七夕祭り、お盆の墓参り、遍照寺の施餓鬼法要、地蔵盆と盆踊り、御日待(おひまち)、伊勢の獅子舞、秋祭り、「せいもん払い」と「歳の市」、餅つき、おせち料理づくり、しめ縄作り、の26の行事のことが克明に記されています。
 大久保さんの記憶をもとに当時のようすが細かいところまで記されており、そうだった、今もそうしている、などと思いながら、昭和28年生まれの私の幼少期の暮らしの記憶がよみがえってきました。今も子供の頃と同じように続けている正月やお盆の行事の一つ一つの意味を確かめることもできました。
 秋祭りの項では、新町の太鼓屋台を担いで佐保神社まで行く途中に鉢合わせした神姫バスが道を優先させてくれたことや、宮入りには、今の新町、上中、上組、下組の4台の屋台の他に、東古瀬、家原、出水の屋台が出ていたことも知りました。「せいもん払い」と「歳の市」の項では、買い物客で賑わう社の商店街や佐保座のことなども記されており、当時の社の街のようすが目に浮かんでくるようです。
 8月7日の七夕の夜、家族で夜空にかかる「天の川」を見上げながら、おりひめとひこぼしが出会う話を母親から聞いた、という下りに自分の幼かった頃の思い出を重ねて縁側の景色を思い出してしまいました。 
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