ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

闘龍灘の水神社で川開き神事 鮎漁の解禁 

2022年05月02日 05時03分06秒 | Weblog
 


 5月1日(日)の朝、加東市上滝野の闘龍スクエアにある水神社で川開き神事が行われました。
 神事は、地元の春日神社の長谷川宮司によって齊行され、主催者の澤野加東市観光協会会長はじめ、岩根加東市長、藤井衆議院議員、県会議員の私、小川市議会議長、渡辺加古川漁協組合長、臼井上滝野区長さんらが来賓として出席し、川の安全と豊漁を祈願しました。
 スクエアでは、観光ボランティアの芹生強さんが闘龍灘の絵図を示しながら解説されたり、岩場では、稚鮎の放流に関わる加古川漁協の組合員の皆さんらが準備をされていました。
 例年なら、大勢の太公望が岩場に陣取って、竿を流れに入れては釣りあげるという豪快な風景を見ることができるのですが、今年は雨のために川が増水し、釣り人も数人という寂しさでした。
 しかし、岩場にロープで渡された鮎のぼりが轟音と白波を立てて流れ落ちる滝を昇るかのように風で泳いでいました。神事のあと、出席者が岩場の橋から稚鮎を放流しました。今年はコロナのために鮎まつりが中止となり、新小学一年生が稚鮎を放流するイベントも行われません。
 水神社の一角に一本の間円柱型の石柱が建てられています。石柱には「魞簗類漁業鮎筧 自三月十五日至八月七日」と刻まれています。「魞簗」は「えりやな」と読み、筧漁のことをいうそうです。筧漁は筧(樋)で滝の水を岩場に引いて、鮎が飛ぶのを利用してとる漁法で、闘龍灘で行われ、飛び鮎で知られています。石柱の裏側には「上滝野村漁業組合定置漁場」と刻まれています。観光協会の阿江さんは、「三月十五日からとあり、これは旧暦ですから、四月ということになり、五月一日より早めてもいいんですけど、やはり長い間この日に全国で一番早い鮎漁解禁としてやってきたんですから、その伝統を大事にしようということになりました」と話していました。今年は、埼玉県秩父市の荒川で4月29日に解禁され、全国で一番早いとは言えなくなったということですが、「大人の対応です」という言葉に賛成しました。

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