ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

田町の定門地蔵尊-眼病の地蔵さん

2009年04月13日 04時32分11秒 | Weblog
 加東市社の田町筋は西田町、中田町、東田町の三つの町内に分かれていますが、中と東の田町町内の境の路地に「定門地蔵」があります。今では東田町の皆さんが維持管理のお世話をされていますが、広く田町筋の住民の信仰を集めていた地蔵さんです。
 「定門地蔵尊」には「眼なし地蔵さん」と呼ばれている眼のない仏像が安置されており、眼病の治癒を祈る人が多いそうです。祖父もよくお参りをしていましたが、叔父が眼が悪かったからと聞いています。
 この地蔵さんがいつ頃から祀られているのか由来はわかりませんが、門の石柱は昭和三年の建立と刻まれています。石柱の一本には「慈眼視衆生」、もう一本には「定門地蔵尊」と彫ってあります。「慈眼」とは観音様が衆生を救う慈しみの眼という意味らしいのですが、そうした仏教の言葉が彫ってあります。
 この「定門」は田町筋の小字名の「上門」に由来するものなのかよくわかりません。本町から道池に向かう田町筋は、西田町、上門となっており、上門の南北に北上門、南上門の小字名がついています。田町筋の東にあった道池の水門に関係のある字名ではないかという説に今は傾いています。
 かつてこの地蔵さんの前の路地は子ども達の絶好の遊び場でした。紙芝居のおじさんもここにやってきました。昭和30年代のよき時代の思い出を語りながら、花吹雪の下でおじさん達が花見をしていました。
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