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ジャーナリスト。1961年生まれ。大手新聞社で警視庁捜査一課、遊軍などを担当し、殺人事件や海外テロ、コンピュータ犯罪などを取材する。その後、1999年10月、アスキーに移籍。月刊アスキー編集部などを経て2003年2月に退社。現在フリージャーナリストとして、週刊誌や月刊誌などで活動中。
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 はてな、イー・マーキュリー、グリーという今をときめくネットベンチャー3社を取材した。
 いずれもC2C(消費者間取引)やCGM(Consumer Generated Media)、あるいはソーシャルメディアなどと呼ばれているようなコミュニティベースのビジネスを展開している。流行の言葉で言えば、Web2.0企業である。

 ……余談になるが、デジタルガレージが「Web2.0」という名前の会社を設立したという。何ともデジタルガレージらしいというか、あるいは機を見るに敏な伊藤穣一氏らしいというべきか、あざといまでに単刀直入なネーミングには思わず笑ってしまった。ブログブーム初期の2002年にJBA(Japan Blogging Association)という団体を立ち上げて、日本の先駆的ブロガーたちから批判を浴びたのを思い出してしまう。

 余談はさておいて、上記の3社にはいずれも共通点がある。広告に依存した収益モデルを持っているということだ。はてなとグリーはGoogle AdSenseやアフィリエイトが収益の柱になっている。またイー・マーキュリーのmixiは、バナー広告だ。バナー広告依存というとなんだか古い印象を受けるが、同社の笠原社長の話を聞いていたく納得した。

 mixiはユーザーの7割が3日に一度は必ずログインしているという。驚くべき利用率で、コミュニティサービスというのはそれだけ麻薬的ということなのだろう。ユーザーが1日に閲覧するページの数も平均50に達しており、みんなものすごい勢いで没入している。そこまでの利用率となるとポータルサイトよりもバナー広告の認知度も当然高くなる。笠原社長は「大規模ポータルサイトではバナー広告を1000万人の利用者が一度見るだけかもしれないが、mixiでは170万人のユーザーが繰り返し同じバナー広告を見ることになり、認知度が高い。しかもそうやってきちんと認知してから広告をクリックするため、コンバージョン率が一般的なバナー広告の3倍にも達している」と話した。

 さらにイー・マーキュリーでは、ユーザーのパーソナルデータの蓄積を生かして、性別や住所などにセグメント分けしたターゲッティング広告を配信していくことも考えているという。このあたりになると、AmazonのパーソナライゼーションやGoogle Baseのコンセプトにも近づいていく。

 話を戻すと、3社とも広告収入を収益源として、その上で無料サービスを提供するというモデルである。もちろんはてなやmixiは有料サービスも提供しているけれども、決して収益の中心ではない。そしてこうした枠組みが実現するようになったのは、GoogleやOvertureなどの偉大な先行者が新たな時代の広告依存型モデル――すなわちターゲッティング広告というきわめて効率の良い広告モデルを打ち立てたからだ。このターゲッティング広告の登場によって、Web2.0的なビジネスを志向する企業は、コンテンツの有料化に頭を悩ませなくても良くなったのである。

 そうやって収益源を確保しておいて、あとは楽しく技術開発を行い、人々が気持ちよく情報やコンテンツ、物品を交換できるようなC2Cのプラットフォームを提供していく。そうしたGoogleの戦略というかライフスタイルは、「日本版Googleを目指す」と話している近藤社長の率いるはてなやGREE、イー・マーキュリーなどの企業に共通したものだ。

 そういう意味ではてなやGREE、イー・マーキュリーのような企業は、「グーグルチルドレン」とでも呼ぶべきかもしれない。マイクロソフト的な古い時代のネットビジネス(=守旧勢力)を破壊しようとしているGoogle(=小泉首相)が生み出した、新たなタイプの企業群(=小泉チルドレン)であるからだ。まあそのアナロジーが適切であるかどうかは別にして。
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