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ジャーナリスト。1961年生まれ。大手新聞社で警視庁捜査一課、遊軍などを担当し、殺人事件や海外テロ、コンピュータ犯罪などを取材する。その後、1999年10月、アスキーに移籍。月刊アスキー編集部などを経て2003年2月に退社。現在フリージャーナリストとして、週刊誌や月刊誌などで活動中。
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 少し間が空いてしまった。本当なら前回の続きのプロパテント問題を書くべきなのだが、あまりにも驚愕したことがあったので、ここで紹介しておきたい。

 ジャーナリストの立花隆氏のことである。

 立花氏は最近、日経BP社のウェブサイトで「立花隆の『メディア ソシオ・ポリティクス』」というコラムを連載している。その4月8日付の回は「ライブドア、西武問題で見えてきた日本の企業を蝕む新たな闇 」というタイトルだった。

 要は「堀江社長の背後にヤミ金融につらなる闇の人脈がチラホラしている」という話なのだが、よく読んでみれば、その根拠は月刊誌「WILL」の記事とどこかのウェブサイトに書かれていた、根拠のあまりはっきりしない話が出もとになっている。立花氏本人は取材していないわけでこれだけでも相当根拠としては希薄だと思うのだが、立花氏はさらに2点を「堀江闇人脈」の根拠としてあげている。

 ひとつは、堀江社長が東証マザーズ上場の直前、ある事情があって5億円の借金を作ったことについて、自著「堀江貴文のカンタン!儲かる会社のつくり方」(ソフトバンクパブリッシング)で「もっとも今振り返れば、あれはかなり危ない借金だったかもしれない」と述べていることだ。この文章について立花氏はコラムで、「この書きっぷりからいって、この借金は、危い金に手を出して作ったにちがいないということがわかるだろう」と書いている。

 しかし私の知る限り、この借金は闇金融、街金融のようなところから借りたものではない。上場の直前で、自社株を担保に堀江社長が銀行から借りたものだと私は聞いている。もちろん、ひょっとしたら私の聞き及んだ情報は間違っている可能性もある。しかしだからと言って、取材をいっさいしていないように見える立花氏が、堀江社長の「書きっぷり」だけを根拠に「危ない金」と断定してしまっていいものか。

 そして立花氏は第2の根拠として、作家の石田衣良氏のコメントを挙げている。石田氏と立花氏は文藝春秋の雑誌「オール読物」で対談し、その中で「堀江社長の背後にヤミ金融につらなる闇の人脈がチラホラしている」という話をした立花氏に対して、石田氏がこう言ったというのである。

 「ああ、やっぱりね」「そういうことじゃないかと思ってたんですよ」

 そして立花氏は石田氏をこう持ち上げている。「石田氏は小説を書きはじめる前、広告業界の業界人としてちゃんとした実績をあげてきた人である上に、実は、大学時代から実戦的に株を研究してきた人で、今でも、小説家をいつやめても、株の売買で食っていけるというくらい、株の世界、金融の世界、経済の世界に通じている人でもある」

 だから石田氏の指摘は正しい、というのが立花氏の論拠だ。相当に希薄な根拠ではないかと思うのだが、どうだろうか。

 さらにもっと驚くべき話もある。リクルートの無料雑誌「R25」に石田氏は「空は、今日も、青いか?」というコラムを連載していて、その4月15・21日号に彼はこんなことを書いた。

 「(ライブドアが)リーマン・ブラザーズから借りた資金の金利ははっきりしないが、非常識な高率であることは間違いない。貪欲さを神との契約の一部と考えるプロテスタント精神に、日本人の淡泊な事業欲など太刀打ちできるはずがないのだ。それを返済していくのは、年商が百数十億円のライブドアにはかなりの負担になるだろう」

 ご存じのようにライブドアがリーマン・ブラザーズから調達した800億円はMSCBで、借金ではなく転換社債である。その後、ライブドアの提出した4月の大量株保有報告書で資金調達の新たな謎が出てきてはいるものの、少なくともリーマンからの調達に「金利」云々と書くのは明らかな誤りだ。さらにいえばライブドアの年商が「百数十億円」というのも、調べればすぐ分かるレベルの事実誤認である。

 こんなことを書いて大丈夫か……と思っていたら、案の定、連載の次の回で石田氏のお詫びが掲載されていたという。実は手元にR25の最新号がないため、正確な文言はわからないのだが、知人の編集者から転載してもらった文章は次のようなものだ。

 「前回のエッセイにライブドア関係者から抗議文が届いた。重大な事実誤認があり、今後も同様なことが続く場合、法的対応の検討を考えなければならなくなるのだそうだ」「ぼくは気が弱いので、すぐにあやまらせてもらいます」「『ライブドアが調達した資金は、借金ではなく無利子の転換社債で、そのうちの大部分(8割程度)がすでに株式に転換済みなので、返済する必要はない』のだそうです。ぼくは勉強不足だったので、このむずかしいMSCBについて調べてみました」

 ライブドアの起こした騒動をめぐって、さまざまな議論が行われている。そこには批判も賞賛もあり、冷静な分析も熱い議論もある。議論そのものは、当たり前だが否定されてはいけない。しかしそれにしても、立花隆氏と石田衣良氏というのは、いずれも日本を代表する言論人ではないか。果たしてこれでいいのだろうか。
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コメント
 
 
 
新エントリと産経新聞「断」について (Unknown)
2005-05-11 02:31:43
お、立花氏の連載に突っ込みましたか。

素晴らしいです。



石田氏もいい加減なことを書いていたようですね。すぐに謝罪があったのは評価すべきですが、石田氏ってMSCBも(あるいはそれに関する報道も)知らないような方でしたっけ?



「R25」がアレなだけに引っかかりますね。





産経の方は、

http://blog.livedoor.jp/mumur/archives/21422242.html



これなんですけど。

笑わせていただきました。

ただ実名で登場する小倉氏が可哀想な感じもありますが。



注目を集めると燃えやすくなりますので、気をつけてお仕事頑張ってください。
 
 
 
Unknown (Unknown)
2005-05-11 18:31:17
自分の事を棚に上げてちゃって、も~
 
 
 
Unknown (Unknown)
2005-05-11 19:36:07
立花隆氏が日本を代表する言論人と見なされること自体が、錯誤というか、時代の産物というか、まあそういう問題じゃないかと。
 
 
 
Unknown (終始)
2005-05-11 23:16:30
それが良いことだとは絶対いえませんが、

最近のテレビ・雑誌のクオリティってこんなものじゃないですか?

以前に比べて飛躍的に情報が手に入りやすくなった分、

流言や憶測がそのまま文面になってしまう機会もまた飛躍的に増えたような気がしています。



素人が見てもひと目でそれとわかる誤認は読んでいて萎えるので勘弁してほしいですね。
 
 
 
Unknown (Unknown)
2005-05-12 09:20:15
臨死体験あたりから、立花隆はおかしくなったという認識を持ってます。それも時間が経過するほどひどくなる印象があり、最近はほとんど参考にしてません。「宇宙からの帰還」あたりが彼のピークだったかと思われ・・・
 
 
 
うーん (Unknown)
2005-05-12 23:00:28
確かに立花さんの今回の取材の甘さは否めませんが、こんなに時期をはずしてそれを批判する佐々木さんもちょっと・・。

ちなみに、ライブドア本体は確かに借金をしていませんが、今回の株を取得したライブドアパートナーはつなぎ融資ではありますが、593億円をノンバンクのサンライズファイナンスからしていて、この金利だけでもライブドアの収益力からいうとちょっとしたものだったわけですが(サンライズファイナンスでgoogleすると、いっぱいひっかかる)。ま、堀江さんはこの話嫌がりますがね。

あと、MSCBは単純なゼロクーポン債ではありません。10%ディスカウントが入ってるわけで、確かにライブドアは金利を払っていませんが、この分の資本コストはしっかり既存株主が損をすることになっているんですけど・・・・
 
 
 
Unknown (ちょうじ)
2005-05-12 23:57:44
立花さんはビルおったてたころから

仕事がいい加減になっていった気がしますね。雇った秘書に対してもかなり常識はずれの仕打ちをしたと、その秘書に暴露されていましたし。まあ、台所事情が大変で仕事の数をこなさなくてはいけないのかもしれませんが、そんないい加減な内容をそのまま乗せちゃう編集者は何をやっているんでしょうかね。そこが一番の疑問ですわ。
 
 
 
Unknown (Unknown)
2005-05-14 05:48:25
立花氏のエッセイを見てみたら、修正が加わってました。石田衣良とは違い言いたいことの解らない文章がつらつらと書かれてました。

決して謝らないところなど、お隣の国と同じだなと言うのが読んだ感想です。
 
 
 
あなたの見解は? (KKMM)
2005-05-15 00:43:43
> 果たしてこれでいいのだろうか。

で止めないでほしい。

仮にも、ジャーナリストと名のって書いているのだから、佐々木氏の見解をちゃんと書いてほしい。

 
 
 
Unknown (atlante)
2005-05-15 19:21:46
立花隆って、まだジャーナリストやっていたの?ロッキードで「利用」されて書かされたことが恥ずかしくって、そうそう政治関連のことはもはや書けない御仁になっていたと記憶しているが・・・ただの売文稼業の過去のヒトを取り上げる感覚が、ちょっと理解に苦しむなあ。

以上、根拠のある感想でありました。m(__)m
 
 
 
Unknown (Unknown)
2005-05-16 18:39:00
果たしてこれ↓でいいのだろうか。



SENTIVISION明瀬洋一氏に再び取材した

http://blog.goo.ne.jp/hwj-sasaki/d/20050304
 
 
 
無視無視 (ルー)
2005-05-21 10:25:57
石田氏のいうことは無視無視ですよ。

立花氏もよく調べもせず転換社債を借金と

間違う所、謎の生態系生物デェープスペクターとなんら変わらない。
 
 
 
Unknown (真実はどこに?)
2005-05-29 11:28:36
ライブドア 借金漬けだった!?【ゲンダイネット 5月5日 10時00分】



http://www.fresheye.com/news/biz/20050505100000_gn_bz02019179.html



 
 
 
立花隆 (paul)
2005-06-12 11:28:39
>臨死体験あたりから、立花隆はおかしくなったという認識を持ってます。

私もそう思っていたんですが、

「日本共産党の研究」も論証の仕方がトンデモだということが「宝島社」のムックに書いてありました(イデオロギー抜きで)

最近お笑いだったのは「地獄の黙示録を読み解く」というトンデモ本です。

「主演のマーロンブランドが契約に反して激太りで現れたので、予定したアクションシーンが撮影できず、急遽シナリオライターがコンラッドなどがら切り貼りしてでっちあげた台詞をカンペで読み上げた」(根拠:映画の観かたが解る本 町山智宏)

のをもっともらしく「解説してくださる」のですから(笑い)
 
 
 
立花隆2 (paul)
2005-06-12 16:16:15
立花隆「嘘八百」の研究 宝島社文庫

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/tg/detail/-/books/4796627812/contents/ref=cm_toc_more/250-0696207-1793829

解読「地獄の黙示録」 文春文庫

立花 隆 (著)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4167330172/250-0696207-1793829

映画の見方がわかる本―『2001年宇宙の旅』から『未知との遭遇』まで 映画秘宝COLLECTION

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