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ジャーナリスト。1961年生まれ。大手新聞社で警視庁捜査一課、遊軍などを担当し、殺人事件や海外テロ、コンピュータ犯罪などを取材する。その後、1999年10月、アスキーに移籍。月刊アスキー編集部などを経て2003年2月に退社。現在フリージャーナリストとして、週刊誌や月刊誌などで活動中。
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佐々木俊尚の「ITジャーナル」
Hotwired / Blog / 佐々木俊尚の「ITジャーナル」
先日わたしがこのブログで書いた「かつて、キュービーというベンチャー企業があった。」という記事に対して、「書かれている内容は事実と異なる」という反論をコメント欄でいただいた。匿名でコメント欄に書かれている方に対して、わたしは「それが事実であればたいへん申し訳なく思っている。取材を差し上げて記事化したいので、ご連絡をいただければと思う」という内容のコメントを書いた。

 しかし残念ながら、いまだにどなたからもご連絡をいただいていない。

 わたしは再度SENTIVISIONの明瀬洋一氏に取材し、コメント欄に書かれている内容について聞いた。それに対して明瀬氏は、このブログに転載することを認めたうえで、コメントを寄せた。以下はその全文である。

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 閲覧者のみなさん、はじめまして。そして、旧キュービー関係者のみなさん、ご無沙汰しております。明瀬洋一です。今回、佐々木俊尚氏の「ITジャーナル」にエントリーされた私に関する記事に対して、様々な発言が寄せられていることを友人から聞き、先ほどこれまでのコメントを読ませていただきました。受けた取材がブログという形で公開されたことは佐々木さんからうかがっていましたが、1か月半の間にこのような反応があったことは知りませんでした。それらをふまえて、この場を借りて、私の意見を述べさせてもらいます。

 まず最初に、元キュービーの社員のみなさんに謝罪させていただきます。経営上のごたごたにつきあわせた上、突然の解雇を言い渡すなど、本当にいろいろとご迷惑をおかけして申し訳なかったと思っています。当時のキュービーの失敗は残念ながら私の力不足のせいだったと言わざるを得ません。そして、もちろん、VCはじめ個人投資家のみなさんに対しても協力してくれたことへのお礼と、うまくいかなかったことへの謝意をつねに忘れることはありません。VCには「大損」させてしまいましたが、彼らとは合意のうえ、会社を清算し融資の返済(微々たるモンでしたが)に充てさせていただきましたし、その他取引会社の債務も、経緯を説明して支払いを分割にしてもらったりしてあれからずっとコツコツ返済しています。見捨てずに見守ってくれてきたみなさんと一緒に、いまも私たちは相変わらずVOD事業の片隅でがんばっています。

 さて、エントリーに対するコメントに関しましては「元社員」を名乗られる方の内容には一部、事実と異なる部分があります。もちろん、事実もあります。そして、私に対して不快を表している方には、そういう気持ちになるのも無理はないな、と感じています。ただひとつだけ私が言いたいのは、ベンチャーはリスクを取らなければいけない、ということです。そして、あの頃の私たちキュービーがネットバブルに浮いた「ビジネスプラン」だけの会社でなく、技術力を持った製造会社でもあったため、リスクがさらに高かったということです。高いハードルを越えられなかったのではなく、超えるのに予定より時間がかかったことから事業が立ち後れ、経営不振に陥ったのは事実ですが、それを「詐欺師」と呼ばれるのは納得できません。

 キュービーが事実上の倒産に至り、社員が離散したのは先述の通りですが、結局、いま私が経営している会社をここまでにしてくれたのもキュービーの元社員と元エンジニア(ポーランド・チーム)、そして、当時からの社外協力者のみなさんです。おかげさまで、現在、そのSentivision社の事業は順調に運んでいます。

 また、今回の「ITジャーナル」のエントリー記事は、私たちの動向をStarDSL社立ち上げから5年来、ウォッチしてくれていた佐々木さんが、自らの情報力によって、Sentivision社を探し当て(秘かにやってるわけではないのですが、なにしろ会社が小さいので)、直接、取材を申し入れて下さいました。結果として、文章になった物が「美談」という印象を与えるなら、それは恐らく、必死こいてやってる私(実際、凄く大変)に共感してくれた佐々木さんの気持ちが言葉に出ているのかもしれません。しかし、それはあくまで印象であり、内容は98%事実です。(2%については後述します) 冷静で客観的な通りすがりの読者には、まさに「単なるいい話ですね…」程度の話で、世の中にはもっと苦労され、這い上がった人もいるわけで、私本人は、美談なんてとんでもないと思ってます。(というか、まだ、本格的に再起してませんから)

 それから、反論するのもバカバカしいですが、コメントを信じる人がいないともいえないので、一応断っておきます。私はそっち方面に疎いので、佐々木さんのお名前も知りませんでした(失礼しました)。もちろん、金品をお渡しして取材を依頼した事実もありません。「いくら貰った」とか書かないでいただきたいです。ただ、いまのオフィスはエレベーターがない4階で会議室もトイレもないので、近くのオフィスビルのコーヒーラウンジで取材をしてもらい、その際のコーヒー代だけは私が払いました。

 それから、コメント中の事実に反する部分に対していくつか、自分なりの反論(言い訳?)をしておきます。

・「明瀬氏が会社の金を個人的趣味(バイクレース、夜の飲食)につぎ込んだ」

 当時の年俸800万円の中から「つぎ込みました」。また、自分の持ち株の一部売却益もありました。独身だったので趣味に使う余裕はありました。バイクのレースといってもその当時は250ccの中古のバイクを使ったアマチュアレースで1レースにかかる費用はタイヤ1セットで3万程度を2セットとガソリン代そして交通費程度です。ただレースというと派手なイメージがあるので一部の社員には無茶なことをしているという風に見えたのだと思います。私はモーターサイクルレースを愛しています。もちろん会社の騒動の間は活動を休止していましたが現在は再開しています。大阪のバイク屋さんに応援してもらって鈴鹿8耐を目指してます。ただし、危機管理の観点から、経営者にとって好ましくない趣味であることは認識しています。夜の飲食は、社内社外の人とのつきあいです。ベンチャーなんだから飲食交際費は全額自腹だ、という考え方もあるかと思いますが、夜遅くまで働いてくれているスタッフたちとの飲み食いは仕事の要素が強いので経費にしました。コメント中の「やきにく」も深夜食として計上していたと思います。主に原宿の「げんかや」です。かなり安い店です。社外の接待に関しても経費にするものがあったのは同様です。

・「会社にビールサーバーがあった」

 ありました。当時のCTOがアル中気味でアルコールが入ったほうが働きが良いという人で、他の社員と相談してレンタルしたようです。ある日、私が海外出張から戻ったら、新しいサーバーがある、と言われました。何ギガ?と聞いたら10リットルと答えた、というのが、社員たちのネタでした。社員には好評でしたが、投資家に言わせれば、非常識です。経営者として、それを許していたのは反省してます。ちなみに、私はアルコールが一滴も飲めません。だからといってまじめとは言えません。どちらかというと遊び大好き人間です。

・「数人の社員に対して即日指名解雇 その1ヶ月後には社員全員が解雇」

 事実です。しかし、経営危機の会社が通らざるを得ない道だと思います。会社が存続できないのですから、雇用はできません。ただ、あの時のやり方や言い方はひどかったな、と今は反省しています。3億数千万の借金でかなり「てんぱって」いたのも事実です。すいませんでした。コメント中「直前解雇の保証」にふれている人がいましたが、給与等の未払いに関しては今後、誠意を持って対応していこうと考えておりますので私宛てにご連絡ください。 akase@sentivision.com までお願いします。

・「VCに関して」

 基本にはほぼ事実ですが先述の2%の誤りがあるとすれば、「VCは胡散臭い人物まで同席させるようになり」という部分です。この部分は私の記憶違いで、いま思い出すと「同席」はしていなかったかもしれません。ただ、この人物が代表する会社との取引に関して、キュービー側にかなり執拗に代表者の個人連帯保証を要求したり、この会社を推薦したキュービー社内の人間の立場などを考えるとVCとの繋がりを想像せざるを得ない状況でした。ちなみに「胡散臭い」とか「大声で恫喝する」といっても「や○ざ」ではなく、SEの会社の社長さんだったと思います。

 小さな会社でしたが中枢にいたのは私を含めて2人だけでしたので、経営に関する事実を知っているのはこの2人だけです。ですから、反論したいところはまだまだありますが、ブログを無駄に伸ばすことになりかねません。それに私としてはできれば、書き込みをした本人と直接会って話をしたいのです。

 最後に、私としてはこのブログという場で色々と意見を述べていただいていることを本当に嬉しく思っています。元キュービーの社員の中には二度と私と関わりたくない人もいると思いますが、私の方はキュービーに関わってくれたみなさんとまた話がしたいです。ぜひ連絡ください! また、佐々木さんに元社員サイドを取材して頂くことには私も賛成ですので、佐々木さんにだけでもご一報下さい。

 そして、通りすがっただけの方は、よくあるベンチャーのもめごとかと思われるでしょうが、当時のキュービーのスタッフは全員、本当にやる気のある素晴らしいチームだったんです。みんなで目標を高く置いて頑張っていましたが、経営がうまくいかなくなったために、後味の悪い残念な別れ方をしなければならなくなったんです。このブログで発言されている「キュービー元社員」を名乗る方々の声は、世の中にたくさんいる失敗したベンチャー企業の元社員の声を代弁しているかもしれません。私は今後も経営者としてやっていかなければなりません。彼らの意見を真摯に受け止めてこれからに生かしていきたいと思っています。ご指導ご鞭撻、よろしくお願いします。
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