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弁護士。中央大学法学部兼任講師。1968年生まれ。著作権等の知的財産権、IT関係はとりわけ強い。これまで、中古ゲーム差止訴訟、「mp3.co.jp」ドメイン名訴訟、対WinMXユーザー発信者情報開示請求訴訟などで勝利を収め、ファイルローグ事件では、高裁での逆転勝利をねらう。主な著書として『著作権法コンメンタール』(編著:東京布井出版)、『インターネットの法務と税務』(共著:新日本法規)などがある。
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小倉秀夫の「IT法のTop Front」
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 報道内容の真実性が争いになった場合に裁判所に判断を委ねるということは普通に行われています。むしろ、報道内容が真実ではないと主張している者に対して、取材活動の中で収集した資料等を任意に開示して記事の正当性を詳細に説明したり、これらの資料を読者・視聴者に任意に開示して記事の正当性を詳細に説明したりする方が異例です。例えば、ある事件で、某新聞社の記者が、NHKのお昼のニュースを見て特落ちに気がついて急いでこれを書き留め、これを元に記事を作成し、その日の午後1時ころにはデスクに入稿していたということがわかったのは、名誉毀損訴訟を提起し、何度も弁論を重ねた後、担当記者を証人として尋問したときが初めてでした。結果的には新聞社・雑誌社が真実性を証明しまたは真実と信ずる相当の理由があったと判断されて勝訴した訴訟だって、多くの場合、訴訟外ではその資料を開示していないわけですし。
 
 だから、朝日新聞社がNHKとの「水掛け論」について裁判での決着を指向することは、私は不思議だとは思わないし、時間稼ぎだとも思いません。特にこの事件では、朝日新聞を嫌いな人は、例えば本田記者が松尾氏を取材したときの録音テープを公開したとしても、それで朝日新聞社に対する攻撃をやめるとは期待できません。取材時に無断で取材内容を録音したことを攻撃するか、当該録音テープが捏造されたものであると根拠なしに騒ぐかする虞が多分にあります。したがって、訴訟での不利益を甘受してまで、現段階で録音テープを公開するメリットはなさそうです(訴訟という場であれば、その録音テープが後に捏造ないし編集されたものか否かを、中立的な裁判官に判断してもらうことができます。)。
 
 では、朝日新聞社は、なぜ現段階で未だ訴訟を提起していないのでしょうか。
 
 「若隠居」氏のように、このことをもって「事実上、朝日は自分の間違いを認めているんじゃないですか。」などといって、あたかも朝日新聞社自身が間違いを認めたかのような印象を読者に与えようとしている方もおられます。私は、このような希薄な根拠でネガティブキャンペーンを行うのは正しくないと思いますので、私のblogのコメント欄でネガティブキャンペーンを行うことを「若隠居」氏が望んでもこれを拒否させて頂きました。
 
 雑誌・書籍等の発行差止めを目指すのであれば1日でも早く発行禁止の仮処分命令を取らないといけませんが、損害賠償請求や謝罪広告の掲載を求めるのであれば、それほど急ぐ話ではありません。したがって、提訴を前提にNHKに謝罪を求めるという方針を1月21日に決定したとして、2月4日の段階で訴訟提起に至っていないのは、当たり前の話です。したがって、この段階で朝日新聞社が未だ訴訟を提起していないことは、「事実上、朝日は自分の間違いを認めている」と推測する根拠に全くなっていないわけです。要するに「若隠居」氏は、「提訴を前提に謝罪を求める」という方針を対外的に公表した後約2週間程度で訴訟を提起するのが通常であり、それなのに朝日新聞社がこれを行わないのは訴訟を提起できない理由がある(それは朝日新聞社自身、NHKによる報道内容が正しいことを知っているということである)という論理で朝日新聞社の社会的評価を低下させようとしていたようですが、そもそも「『提訴を前提に謝罪を求める』という方針を対外的に公表した後約2週間程度で訴訟を提起するのが通常」であるということ自体が根拠を欠くものであったといえます。
 
 朝日新聞社がNHKに対し名誉毀損訴訟を提起した場合、松尾氏が本田記者から取材を受けたときの状況についてのNHKの報道内容および本田記者がその後松尾氏に対し「証言の内容について腹を割って調整をしませんか」「すりあわせができるでしょうから」等といったことについてはNHK側に立証責任が生ずるわけですから、訴状は簡単に作れるではないかという疑問はありうるところですが、最近は第1審の進行が非常に早いので、訴え提起前にできるだけしっかり準備をしておこうというのは、原告側としては普通の感覚ではないかと思います。
 
 なお、世の中に朝日新聞社等を攻撃するのを好きな人がいても私の知ったことではないし、私のあずかり知らないところでやる分には積極的には止めませんが(あとは攻撃する側と攻撃される側の問題です。)、私のblogのコメント欄でネガティブ・キャンペーンをやるのはやめてくれといっているだけです。
 
 日本共産党の活動家たちがドアポスト前まで侵入してくるのを拒む集合住宅があっていいのと同様、第三者に対するネガティブ・キャンペーンをコメント欄でやられるのを拒むblogがあったっていいわけです。わざわざ他人の管理領域まで出向いてその他人がいやがることを繰り返すのは、思想の左右を問わず、身勝手な行為だと思います。
 
Comment (14) | Trackback (5)


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コメント
 
 
 
Unknown (若隠居)
2005-02-06 03:13:11
仕方がない。わたしが最初に書きます。



私も、裁判で黒白決着をつければいいと思います。やればいいんです。私個人は、朝日が録音テープを出したって、別に朝日を非難するつもりはないです。小倉先生には悪いけど、そこまで私は朝日が嫌いじゃない。もうちょっと寛容です。たとえば月に一度の丸谷才一のエッセーが楽しみなんです。朝日にしか出来ないことだってあるんだし。私をそこらへんの反朝日論者と一緒にしないで頂きたい。



仮に期限を区切っても、それを過ぎたら裁判をしなきゃならないというものじゃないことくらい、私も存じております。ただ、小倉先生、朝日はこの記事を載せるに当たって当然裁判になることを予見していただろうとおっしゃってましたよね。ならとっととやればいいのにな、と素直に思ったりもします。なるほど、準備を綿密にしたいということもありますね。ならば、わたしは裁判する日を待って、結果を待つことにしたいです。裁判になるのなら、いまから、「干渉」だ「事前チェック」だと断定したくはないし、断定できるだけの十分でたしかな根拠がない。そうじゃありませんか。



別に私は、朝日はまだ提訴していないからあの記事は嘘だと断定しているんじゃないですよね。それは根拠が希薄なのを自覚しているからですよ。印象操作だのネガティブキャンペーンだの、なんで過剰に反応されるのかが分かりません。
 
 
 
批判ならOKなんですよね (あかひげ)
2005-02-06 04:12:34
ネガティブキャンペーンですか…

削除されるに当たって削除したことを理由付で掲示するのは良いですよね、無言で消すより分かりやすいし。



ただまあ、エントリ内できっちり反論(?)するなら削除前にコメント欄で反論(?)すればいいんじゃないかな、と。削除したあとに部分部分を引用して反論(?)されてもなあ、と。



※かっこ付で?付けてるのは反論として書いてあるのか削除理由を説明しているのか判断できないためなのです。
 
 
 
批判ならOKなんですよねその2 (あかひげ)
2005-02-06 04:45:14
「これこれこういう理由で貴方の意見は誤っている、誤った内容に基づくネガティブキャンペーンだ」



推論・想像・自分の考えでもって否がどちらにあるか述べることがネガティブキャンペーンになるのなら、ご自身の最近のエントリは逆方向へのネガティブキャンペーンそのものでしょうに…



「~のように推測されます」

「~と考えるのが合理的ですね」



以上、引用してたら長くなったので思い切って削って短くしてみました、またROMに戻ります。

わざわざ言う必要も無いですが、私の投稿は予告も説明もなく削除しちゃっても文句とか無いです、気に触ったら消しちゃってください。

 
 
 
非常に良く分かります (Unknown)
2005-02-06 04:56:08
>わざわざ他人の管理領域まで出向いてその他>人がいやがることを繰り返すのは、思想の左>右を問わず、身勝手な行為だと思います。



この最後の一文、全く持ってそのとおりだと思いました。

正しければ相手に何を言ってもいいというもんじゃない。自分のHPで言いたい放題言うのは別にいいと思うけど。



ただ、はっきり申しますと先生の方も攻撃的なコメントに対して過剰に反応し過ぎると思います。

最近のマスコミ関係者に対するスパムコメントや個人情報晒しのような攻撃の例があると通り、コメントに対して強制的な行為を働くと火に油を注ぐ事になりかねません。そこが心配です。



無視か、軽く受け流す程度でいいんじゃいかと思うんですが。











 
 
 
「言論の府」という幻想 (バイス)
2005-02-06 21:01:17
私はNHKと朝日のどちらの言い分が正しいかは分かりません。

ただ、ジャーナリズムというのは、ペンで戦うというイメージがあったわけです。だから、読売新聞がナベツネ報道で裁判を起こしたり、新聞広告のベタ塗りをしたことを、私は嘲っていました。

その幻想を壊したのが、今回の朝日新聞の行動だったのです。



小倉さんの意見は法律論としては正しいでしょう。しかし、今までのマスコミの意見と行動、一般大衆のイメージに基づけば、朝日新聞の行動は正しくなかったわけです。

今回の問題は、日本人におけるイデオロギーの転換ともいうべき事件です。そして、イデオロギーの前には、小倉さんの法律論が通用しなかったのです。
 
 
 
Unknown (sum)
2005-02-06 23:00:55
>>バイスさん



朝日の行動が正しくなかったと言う根拠は確定していませんし、一般大衆のイメージという安易な総括は実態が不明瞭です。私も報道の基本姿勢として朝日は間違っていないと言う考えです。方法論に問題があったかどうかも、未だ決定的な情報はありません。



また、小倉弁護士は当初から法律論のテーブルで話をしているのですから、それが正しいとするなら、それ以外のことで詰め寄る理由は何もありません。



イデオロギーに関る論題を引き出しあげく、不必要な説明を小倉弁護士に強いていることの方に奇妙さを感じます。これは安倍議員の当初の朝日対抗策の波及効果のように思えます。
 
 
 
過剰反応 (バイス)
2005-02-06 23:21:02
Unknownさん

つめよったつもりはありませんでしたが、結果として法律家の小倉氏のコメント欄に法律論以外を書いたことをお詫びします。

私は、小倉氏の法律的意見は正しいと思ってますし、コメント欄で小倉氏に釈明を求めたつもりもありませんでした。客観的意見を述べただけのつもりだったんだが。

だって、上方に書いたことは質問形式ではないでしょ。

みんな過剰反応なんだよねぇ。



ここのコメント欄って、ただ単にコメント書くだけじゃだめなのか?

ここは法律論だけしか書けないのか。。。知らんかった。。。
 
 
 
Unknown (sum)
2005-02-06 23:39:03
>イデオロギーに関る論題を引き出しあげく、不必要な説明を小倉弁護士に強いていることの方に奇妙さを感じます。



この箇所はバイスさんの発言に対してではありません。ちょっと言葉が足りませんでした。
 
 
 
若隠居氏を「ネガティブ・キャンペーンの押し売り」と言いつつ (鈴木)
2005-02-06 23:43:15
先生のなさってることは「朝日のポジティブ・キャンペーンの押し売り」ではないでしょうか?

朝日新聞にとって都合の良い「こう解釈もできる」の羅列で、一方では「こう解釈もできる」という若隠居氏の発言を、「ネガティブ・キャンペーン」の一言で否定しているように思えます。

若隠居氏の発言は確かに根拠亡き上での決め付けに見えますが、同様に根拠が無い上で一方に都合の良い仮説を並び立てるという意味では、先生の言説もさして変わらないように思えます。

中立、と言わぬまでの中性の立場で事件を俯瞰するならば両方の可能性を併記であるのが普通であると思えますが、その一方のみを並び立てるのは先生の視点が既に中性ではないことを示している、少なくとも若隠居氏のコメントに「そういう可能性もあるが決め付けは良くない」と諭す形ではなく、「キャンペーン」と言って削除してしまうことは、既になんらかの偏りがあるように思えます。
 
 
 
Unknown (無七志)
2005-02-07 14:23:23
わざわざ見に来て押し売り呼ばわりもないかと思いますが。

ここは小倉さんの店みたいなもんだし。
 
 
 
Unknown (RZ)
2005-02-08 20:11:18
当たり前のことですが、集合住宅を建てる目的は比較的地価の高い地域に複数世帯の住環境を確保することがメインです。たとえ議員宿舎であっても政治ビラを受け取る目的など欠片もありません。小倉氏がブログを開設した目的が何であるかは存じ上げませんが、不快なコメントを排除するためには会員制のHP運営という手もありますね。
 
 
 
Unknown (Unknown)
2005-02-11 23:46:13
>わざわざ他人の管理領域まで出向いてその他>人がいやがることを繰り返すのは、思想の左>右を問わず、身勝手な行為だと思います。



全世界からアクセスできるネットで公開して、コメント投稿できるようにしているのは誰ですか?



チラシの裏にでも書いていればいいじゃない?
 
 
 
Unknown (通りがかりの者)
2005-02-13 15:09:33
>管理領域まで出向いてその他人がいやがることを繰り返すのは、思想の左右を問わず、身勝手な行為だと思います。



私もこの解釈には疑問を持ちます。

インターネットはそもそも、情報を発信するために公開された場であり、どこを訪問するのも自由です。

ましてや、意見をすることを「コメント」として認められていれば、議論を阻害されるような書き込みでなければ、認められるべきではないでしょうか?

 
 
 
いつになったら訴訟が始まるのですか? (蜃気楼)
2005-04-17 00:18:48
 小倉先生は「提訴を前提にNHKに謝罪を求めるという方針を1月21日に決定したとして、2月4日の段階で訴訟提起に至っていないのは、当たり前の話です。したがって、この段階で朝日新聞社が未だ訴訟を提起していないことは、「事実上、朝日は自分の間違いを認めている」と推測する根拠に全くなっていないわけです。」とおっしゃいましたが、いつまでに提訴しなければ、「事実上、朝日は自分の間違いを認めている」と推測する根拠になるとお考えですか?

 すでに2ヶ月近くが経過しているのですが・・・

 たぶん朝日は訴訟を起こさないと思います。

 つまり、「事実上、朝日は自分の間違いを認めている」ということです。



 >特にこの事件では、朝日新聞を嫌いな人は、例えば本田記者が松尾氏を取材したときの録音テープを公開したとしても、それで朝日新聞社に対する攻撃をやめるとは期待できません。取材時に無断で取材内容を録音したことを攻撃するか、当該録音テープが捏造されたものであると根拠なしに騒ぐかする虞が多分にあります。したがって、訴訟での不利益を甘受してまで、現段階で録音テープを公開するメリットはなさそうです



 すきでも嫌いでもない人たち、つまり圧倒的大多数を占めるであろう普通の人たちの心象に与える影響は無視ですか?

 
 
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