今朝の東京新聞「本音のコラム」に斎藤美奈子さん(文芸評論家)が書いてくれたのが「上着か毛布か」。抜粋します。
●上着か毛布か
だいたい消費税を上げて社会保障費に充てるっていう発想自体がおかしくない? 寒さで震えている人に「毛布を買う金がいるから、その上着を脱いでよこせ」と要求しているようなもの。
そういうときは、上着はもちろん取り上げず、ぬくぬく暮らしている人のところから毛布を調達してくるんですよ。
増税の延期でホッと胸をなで下ろした人は少なくないはずだ。
なのに民進党の岡田克也代表いわく。「公約違反だ。アベノミクスの失敗だ」。そんなだから有権者にそっぽを向かれるのよ。
その点「消費税10%増税は先送りではなく、きっぱり中止」、法人税減税や大企業への優遇税制をやめて財源に充てよ、と要求している共産党はさすがだが、「きっぱり中止」じゃまだ弱い。消費税は5%に戻して、景気回復を目指す。毛布に加えて上着ももう一枚の発想だ。暖かくなれば人は動くよ。