ふうるふうる・たらのあんなことこんなこと

いろんなできごとを面白がってしまおうと思っています。
日常のあれやこれや記事です。

筋肉質のところが美味な理由

2015-10-21 09:44:21 | 本や言葉の紹介

 肉でも魚でも、「よく動かす部位は味が濃くておいしい」と言われますが、なぜおいしいのかを説明しているものを見たことがありませんでした。なんとなーく、ばくぜんと、「ふーんそういうものなんだ」ぐらいに思っていたのですが、理由がわかってすごーく納得。

 「なぜ味が濃いのかには理由(わけ)があって、筋肉は休むことなく動き続けなければならない宿命ゆえに、常にスタミナの素となる良質のアミノ酸を備えておく必要がある。そのアミノ酸こそうま味の本体であるからで、」

 これ、小泉武夫さんの著書『猟師の肉は腐らない』(新潮社)で、野山を走り回っていたウサギの肉を食べたときの一文。
  小泉さんは「味覚人飛行物体」、「走る酒壷」、「鋼鉄の胃袋」、「発酵仮面」などのあだ名を持ち「食の冒険家」として知られていてたくさんのエッセイを書いているけど、『猟師の肉は腐らない』は小説。とても面白く読みました。

 以下は新潮社による本の紹介文です。

猟師の知恵に思わず脱帽! こんな豊かな暮らしが山ン中にあるなんて。

世界を巡った末に、故郷・阿武隈の山奥に戻った猟師の義っしゃん。愛犬をお供に猪を狩り、岩魚を釣り、灰や煙を使って保存食を作り、冬に備え、危険から身を守る。蜂も蝮もなんだってご馳走になる。自然と生きる猟師の暮らしは、先達から受け継がれた様々な知恵と工夫がてんこ盛り。命の連鎖も身をもって学んだ、驚きの体験記。

 でもこれ、体験記じゃなくてあくまでも小説ですから。かすみ網や密造酒などのところは“小説だからこう書いた”という部分ですな。体験記としちゃあまずいでしょ。この本に、小説であるということを明記してくれたらとまどったり誤解したりする人が少なくなるのになあと、それがちょっと残念。


 さて、筋肉とアミノ酸の関係、ボディービルダーやスポーツをしている人なら常識なのでしょうか。