ふうるふうる・たらのあんなことこんなこと

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「ファシズムは私たちの中にある」と五木寛之さん

2015-06-30 16:05:20 | 本や言葉の紹介

 28日の東京新聞朝刊1面に、作家の五木寛之さんが選んだ平和の俳句「三月十日南無十万の火の柱」(古谷治(91) 千葉県我孫子市)と、平和についての考えが掲載されていました。抜粋します。

 振り返ってみれば、戦前、国民の戦意の盛り上がりがなければ、戦争はあり得なかった。大衆の支持があると思うからこそ軍は内閣に背いて独走したのです。

 少国民といわれた僕ら子どもは軍国童謡「僕は軍人大好きよ、今に大きくなったなら、勲章つけて剣下げて、お馬に乗ってハイドウドウ」などと歌った。

 昭和十二(一九三七)年に南京が陥落した際の大衆の熱狂はすさまじいものでした。

 人間っていうのは本質的には愚かしい存在です。自戒の気持ちで生きていかなければ。英知とかがあると思っていると転ぶ。真宗では「悪人正機」と、自分の中に悪はあると言っている。自分の中に悪はないと思って、平和平和と言ってもしょうがないです。ファシズムは私たちの中にあるというふうに思わないと。


 そうだねえ、悪は自分の中にも確実にある。それを棚上げして口先だけで平和を唱えてても平和を実現できるならいいんだけど。でも自分の中に悪はないと思っている人って、平和を掲げて押し立てて相手を責め、ついには争いを引き起こす……。
 「平和の敵だからやっつけろ」なんてことにならないように気をつけなくちゃ。智慧と理性を上手に使おう。「ホットな心とクールな頭」だね。