大人はマンガをよまないと思ってた

読んだマンガの備忘録。ジャンルは色々でたまに本と映画も。脱線も。

ブレイブストーリー <本>

2006-08-14 23:38:48 | ブレイブストーリー 関連
ブレイブ・ストーリー (上)ブレイブ・ストーリー (中)ブレイブ・ストーリー (下)
ブレイブ・ストーリー (1) 幽霊ビルブレイブ・ストーリー (2) 幻界ブレイブ・ストーリー (3) 再会ブレイブ・ストーリー (4) 運命の塔

ブレイブストーリー 宮部みゆき 著 角川  単行本上/中 
文庫 上/中/下 スニーカー文庫 全4巻

三谷亘は、ゲームの好きな、少々理屈っぽい小学生だ。

学校では、建築放棄されたビルにお化けが出る、と言う噂でもちきりだった。
幽霊騒動の真偽を確かめようと、ことあるごとにビルに忍び込む亘。
ある時には魔導師のような老人の姿を見、
またある時には、美形で頭脳明晰な転校生、芦川美鶴を追って
不思議な扉から異世界へと飛び込んでしまった。
自室では姿の見えない不思議な女の子の声が度々聞こえる。
混濁する記憶の中で混乱する亘。

そんな中、亘の身辺で大変なことが起こる。

自分の運命を変えるために、
美鶴の手引きで、亘はビルに出現した不思議な扉から
幻界へと旅立つ。



読まず嫌いだったのが悔やまれる。
ジャンルを問わず
宮部みゆきはすごい。


文庫になっても上中下、というのは
結構長編だ。
上巻は殆ど現世の話で、
そこは少々まどろっこしいかもしれない。

けれどもその部分で亘の人となりを十分知って
旅の経緯を見つめていくと、
ゆるやかに自然と成長していくワタルに感動を覚え
最後には
「よくやった、ワタル!」
「さようなら、みんな!また再び相まみえる日※まで!」
と涙できるのだ


※こういう台詞を受け入れられる小学五年生はすごい、
ワタルはあんまりかしこい設定では無いが、語彙はかなり豊富だ



若干いつもの宮部みゆきよりも説教くさいけれども
ファンタジーなので
爽やかに受け入れられる


ミツルの存在感がワタルの成長と共に
消えていくのが悲しいが


読後感は、
おもしろかったー
あーサッパリ
でもちょっと切ない



<その他の媒体によるブレイブストーリー>

映画版・・・印象的なシーンのダイジェスト版
      ラストがぬるく変更されているが
      映画的のノリに合っていたのでそれはよいと思う
     

新説マンガ版・・・・つくづく別物だが 
           セリフがそのまんま使われていたりするので
           別物としても納得いかない 

<素晴らしいワタルのセリフ・あやふや>

「変えなくちゃいけないのは僕の運命じゃない
 僕自身なんだ!」

。。。。
なんか書き出すとすっごく
ベタで寒い
けれど長い長い話の中で聞くと大変良い!

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ところで「スニーカー文庫」から
出ている全4巻の方は、
「読みやすい」バージョンで、
映画版のキャラデザインをした方の
素敵な挿し絵入りらしい。
内容は何ひとつ変わらないようなので、こっちにしたらよかった。
と思ったけどいちいち漢字にルビがうってあるのは
耐えられないな。