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動物大好きなひかるこが、
ドイツでの生活やペット事情について気ままにつづってます。

犬の順位付けについて 2

2014-04-17 | ペット事情
こんにちは、ひかるこです。
少し期間が開きましたが、今回は犬の順位付けシリーズ第二弾です。

このシリーズではドイツの犬の飼い主免許の教科書を翻訳しています。

どうぞこちらも合わせてお読みください。
犬の順位付けについて 1 

前回は狼の縦社会について学びました。ポイントは、群れのボスが全てを決定するということでしたね。
それを頭に入れて読んでみてください。


犬は民主主義ではなく上のものは絶対の体育会系です。
とくに成犬はその群れの中の自分の順位を常に見極めています。

これは人間と暮らす時も同じで、私たちの態度やリアクションから自分の順位を読み取ります。
そこで、犬に許可をすること、禁止することのラインを明確にすることは非常に重要です。
この「ライン」という物が意外に難しいのです。
私たち人間にとっては取るに足らないことでも、犬にとっては大変重要なことがあります。
例えば、以下のことについて考えてみてください。
あなたは犬の要望を受け入れていませんか?

犬がすりよってきたとき、あなたは撫でてあげますか?
犬が膝の上に飛び乗ってきたとき、あなたは受け入れますか?
犬が遊びたそうにしているとき、あなたは一緒に遊んであげますか?
犬がドアの前で吠えているとき、ドアを開けてあげますか?

これらの犬の要求は、飼い主にとっては甘えられているようで心地の良いものでもありますが気をつけなければなりません。
この要求を受け入れるたびに、自分がこの群れのボスであると犬は確信しています。
要求の一つ一つは簡単で些細なことですが、その要求をすべて受け入れることによって「決定権は自分にある」と犬は考えます。

ここで思い出してください、狼や犬の群れではボスがすべての決定権をもっているということを。

「決定権は自分にある」イコール「自分が群れのボスである」と犬が考えているということなのです。

多くの飼い主さんは、まるで小さなこどもに接するように犬とも接します。彼らの要求を受け入れ、甘やかすことは、犬がボスであると認めているようなものです。

犬はよく人間と同じように平等なパートナーとして扱われます。ですが、人間と犬とのラインは明確にしておくべきです。
多くの犬は擬人化して扱われることで、攻撃的な態度をとるようになりやすく問題行動が生まれることは珍しくありません。
犬はたいてい本能に従って反応し、それは首尾一貫して矛盾がありません。
犬は民主主義を知りません。もし、飼い主さんが人間の家族とまったく同じように犬と接する場合、それは多くの犬にとっては過大な要求をしていることになります。
犬が群れで暮らす際には、平穏に暮らすためには明確なルールが必要です。


翻訳は以上です。
人間と同様に扱う飼い主さんは多いのですが、それは犬のためにならない事もあります。気持ちはよくわかるのですが、犬の習性や体のしくみは人間とは違います。そこをきちんと理解して大切にしてあげて欲しいなと思います。

たまに「うちのボスはこの子なの~(^^)」と話す飼い主さんがいますが、それはあまり良い状態とは言えません。
ボスは群れを守るために24時間365日常に緊張を強いられます。その精神的なストレスは相当なものだろうと想像ができますよね。

飼い主さんがしっかりしていれば、そのストレスは取り除くことができるんです。
大事な家族のためにも、飼い主さんが群れのボスになってくださいね。


それでは今日はこの辺で。Ciao♪