えもだれ

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している洞窟に入っ

2016-02-22 11:43:50 | 日記


「この中には何かとてつもない物がある、そしてこうして守り続けられている…」
一部透明なマユの中にはどうやら膝を抱えた状態の人型の物がある様だった。

「シュラ、塩水ノタメ活動停止。探査活動不可能。惑星ノ生命体未確認…」
マユの中からそう機械音声がした。
(シュラ、そういう名前なのか、これは…)
彼は例えようの無い怖れを感じ、その場を逃げるように去った。そのときはまだ、彼は『シュラ』を使うなど考えもしなかった。『ダーマ』が彼の部下になるまでは…。

「『シュラ』に危険は無いのか、ギバハチ」
「はい、どうやら今は塩水に対して防御反応が働いているらしいのです。しかしひとたび動き始めたら、どのような力を持っているかはわかりません。あんな生命体を創り出し、この星へ送り込む科学力からも、『シュラ』は恐るべき力を持つと充分想像出来ます」

彼は『シュラ』の眠る場所を『シルラ』に伝えると、『マオの洞窟』に戻った。これから先不老不死として、彼は限りない死を見続けるのだ。この洞窟でマオがしてきたように、永遠に…。無数のチムニーは彼の思いのように複雑に絡み合い、広がりそして地表に続いていた。

「こHKUE 呃人のチムニーを一本づつ調べて回るかな、時間は幾らでもある事だし…」
彼はようやく身体も再生し、新しいアガルタのために動き始めようとした。


マッコウクジラに飲み込まれ、奇跡的に生きのびた『ギバハチ』はやがて傷の回復したひれを精一杯振り下ろし、アガルタに戻ってきた。まだ体は完全に回復してはいなかった。

「タケル、そろそろ『マナト』へ行く時間だぞ」
早く娘に会いたい気持ちでいっぱいのアガルタの王『シルラ』は剣の立ち会いの練習中の息子に催促をした。
「父殿か、あとひと勝負、待ってください」
父にそう言うと若い王子は剣をもう一度握り、祖父に向かった。
「はははっ『シルラ』すぐに終わるさ、さあかかって来いタケル」
王子の打ち込んだ剣は、祖父の『メイフ』に一瞬ではねとばされた。
「さあ父殿が待っているぞ、行った、行った」
若い王子を送り出し、彼は一息ついた。

「さすがは『メイフ』様、まだまだするどい太刀筋は変わりませんな」
その声に彼は聞き覚えがあった。声の主『ギバハチ』が稽古場にて来た。『メイフ』はカイリュウの力を残したままの『ギバハチ』に会うのが楽しみになっていた。彼の用件は、深い断層で見つけた『それ』のことだった。

『里香』に倒され沈んでゆく『ギバハチ』を飲み込んだのは、一頭のマッコウクジラだった。そしてそのままその深い断層を潜っていったのだ。彼はクジラの中で竜化した。クジラは苦し紛れにその断層でのたうち回った。その腹を裂き、海中に出てきた彼はクジラのヒレで削られた新しい亀裂の中に休眠したままの『それ』を偶然発見した。彼は深い傷を負っていた、そのため『メイフ』に会うまでそれからまだ数十年必要だった。

そして彼はかつての王にやっと会えた。


は水茶屋に

2016-02-19 16:59:19 | 日記


 枝織之助は、少し冷静さを取り戻した。枝に北角 補習引っ掛かった羽織を脱ぐと、行く手の邪魔になる枝を、脇差しを抜いて一本ずつ切っていった。
 枝織之助は、自分たちが今何処に居るのかさえも忘れて、娘の話に聞き入った。沙織は、熊吉から訊いたことを、具(つぶさ)に父枝織之助に話した。

 幼くして父親に死なれた熊吉は、水茶屋で酌婦として働く母の手ひとつで育てられたが、まだ若い母親のお里通ってくるやくざ者の男に惹かれていった。
 その男の素性を、近所に住むお寅婆さんから訊いた熊吉は、その男と再婚するという母を説得したが母は聞き入れず、尚も反抗する熊吉は、男に疎ましく思われるようになった。
 ある日、母親に暴言を吐く熊吉を見た男は、母親に内緒で熊吉を荒れ寺に連れていき、殴って気絶させ、首を絞めて殺してしまった。熊吉の遺体は境外の森の奥に隠し、何食わぬ顔でお里の元に戻ると、「熊吉は俺を嫌って、家出をしたよ皇室纖形 facialうだ」と、伝えた。
   「済まん、みんな俺の所為だ」と、項垂れる男のしおらしさに、何の疑いもせずにお里は男を慰めた。
   「いいえ、あなたの所為ではありません、熊吉が我儘過ぎるのですよ」
 お里は、きっといつか熊吉は帰ってくると信じて、今日か明日かと熊吉の帰りを待ちながら、男に尽くして二年が過ぎた。

 最近、男に若い女が出来たらしく、お里が疎ましくなってきたようである。男は、岡場所の女将と話をつけて、お里を売り飛ばす約束を交わしていた。
   「お前の使い古しじゃないか、そんな女に五十両も出せないよ」
   「女将、何言っているのだ、俺が男を喜ば皇室纖形 facialせるあの手この手を仕込んでおいたのだ、評判の遊女になりますぜ」
   「そうかねぇ、じゃあ、四十両ではどうだい」
   「四十五両で手を打ちましょう」
   「あの草臥れた女が四十五両とはねぇ」
   「不服なら、余所を当たるまでだ」
   「分かったよ、四十五両だね」


よ佳境に入

2016-02-16 09:34:27 | 日記


テレビ討論会など最後の選挙戦が繰り広げられている。
影響の大きさから、
誰がアメリカ大統領に選出されるか、
世界の注目管理培訓を浴びる一大イベントでもある。

今日のCNN News を見ていると、
「大統領選はオバマが勝利――。」と出ていた。

選挙は11月6日なのに、
何と気の早いと思ったら、
全米の児童生徒を対象にした模擬選挙の話。
そこで、「オバマが勝利」したというもの。

この児童生徒の模擬選挙、
1940年以来行なわれている恒例のもの。
侮るなかれ、これまで外れたのは
1948年(トルーマン)と60年(ケネディ)の2回だけ。
かの、ブッシュジュニアの時も当てているのだから
スゴいもんだと思う。

今回の結果は、オバマ大統領が51%、
共和党のロムニー氏は45%の得票率。
中には、自分の父母に1票を投じた児童や生徒もいた認知能力そうだ。

A・ビアス氏が、
皮肉を込めて編纂した『悪魔の辞典』の言葉、
”大統領” の項目を見ると、
『かりそめの首領。
強奪品を分け合うコトを目的とする人物』とある。
表現は、かなり手厳しい。
その項目のあとに、
”大統領の地位”というのが出てくる。
そこには、
『油が塗られていて、容易に捕まえられない子豚』とある。

大統領に立候補するなり、
スキャンダルをあばかれたり、
テレビ討論で揚げ足を取られたり、
夫人が叩かれたりと、
大変な思いをしてやっと辿抽濕機り着くところ。
たしかに、この地位、容易には捕まえられない。


トリは三歩ある

2016-02-02 10:24:03 | 日記

 


という表現がある。
ニワトリがそんなに忘れやすいかどうかはわからないが、
対人関係でトラブルがあ康泰って、
忘れたことにしてトボケるときに、このセリフを言ったりする。

イヤなことなどは、すぐに忘れるのに限るが、
年配者が集まると、
忘れっぽいことが話題に上る。
開き直りか、時には忘れることが自慢話になったりする。

忘れることが、年配者の専売特許かと思うと、
そうでもなさそうだ。

”鉄道での忘れ物ランキング”の中で、
不動のトップは、やはり傘。
2位は、携帯嬰兒濕疹電話だそうだ。

これは電車の中というより駅も含めたのことだと思う。
そして、大半が若い人の忘れ物だという。
そのあたりで、やたらケータイをいじくってメールをしたり
ゲームをしたりして、
用が済めば、気軽に置いてしまったりするようだ。

この状態を表現したのか、
ゲーテの小説「温厚なクセーニエン」の中の一節に、

「若いときは、
興味が散漫なために、忘れっぽく、
年をとると、
興味の欠乏のために、忘れっぽい」とある。
若いにしても年をとっていても、忘れっぽいのには変わりがない。