インターネット(特にSNSやYoutube)の普及により変わってきたイスラム教の今をとらえた本。インターネット登場以前を「イスラム1.0の時代」インターネット登場以降を「イスラム2.0の時代」 と分類し、今まで法学者や宗教家から間接的に伝えられてきたイスラムの教え「コーラン」や「ハディース」 がインターネットを通じてダイレクトに教徒に伝わるようになってきたこと、動画配信を通じて排他的な思想が拡散しやすくなってきている危険性について警鐘を鳴らしている本です。
自分も然りですが日本人は大多数の人が宗教とのかかわりあいが薄いという認識なのでイスラム教、ユダヤ教、キリスト教などを代表に日常生活まで大きく宗教が入ってくる人たちを目の前にすると相当に驚くことがあります。
ここ数年の傾向として東南アジア、南アジアで自爆テロが頻発。ユーチューバー系自爆テロ。ヨーロッパの治安悪化、ノーゴーゾーン、イスラム教による女性差別、LGBT差別 などなぜそういう風になるのかイスラム教の中の立場に立ってみれば理由がわかることでリベラルな考え方とは相いれない思想になっていることがわかります。7章にはそんな中いかに共生していくかが記されてます。すべてのイスラム教徒の人たちが原理主義的な思想になっているとは思いませんが日本人の宗教観とは相当異なるわけで改めて違いというのに驚かされます。特に立場の弱い女性の視点に立って書かれているのが良いかと。
ただこれがすべてだと思うのも本質ではなく日本人でさえいろいろな思想があるようにイスラム圏でもいろいろな思想を持つ人がいるのは事実ですしコーランの解釈なども排他的なものを取り上げるかそうでないところを取り上げるかでいろいろあるようなのでその点には要注意です。ただ一部の過激な思想でテロなどの事件が起こっているのは事実。 自分もイスラム教の知識は疎いままチュニジアなどに旅行に行っていましたが・・・
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