散歩日記XX

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20220521ギャラリー巡り

2022-05-21 16:49:00 | 美術・アート
本日は大丸→三越催事場→三越→SONY→スカイホール→らいらっく→富士フイルム→大通→CAI03→三岸→近美の11か所。

■三越10階催事場「十四代今泉今右衛門展」。「墨はじき」という技法で白抜きの部分を作りだすのと、薄墨の技法がなかなかよろしい十四代である。会場の一角には十代~十三代の作品も展示されており、十三代は薄墨を使っていることが分かった。
「雪白樺文花瓶」:北海道のための特別作品で、冬の白樺と雪の結晶(中谷宇吉郎の文献を参考にしたとのこと)がデザインされている。

■スカイホール「天神山アートスクール展2022」。
中原宣孝「Der Schrei」:エレベータホールのケースにアートスクール代表の作品が展示されていた。さすがに上手い。



■らいらっく・ぎゃらりぃ「手塚昌広展 摂理と虚構」。色彩が華やかで、迫力がある。



時間があったので、地下鉄で幌平橋へ。久しぶりにCAI03に行こうと思ったら、普段の出口を間違えて違うところから出てしまった。地図を見ると、斜めになった通りを行くと辿り着きそうなので少し歩いてみた。今日は天気が良くて幸いである。



■CAI03「ヒデミ・ニシダ、ピアカルロ・クエッキア<BACK TO THE LAND-芸術の労働者たち>」。ロシアのニコラ・レニヴェツ村ではコルホーズが解体された後、自然発生的に芸術公園ができたのだそうだ。そこで働く人たちにインタビューした写真と一言を記したものがメイン展示である。

同時に、参加型インスタレーション<ゆきだるまの風景をつくる>ということで、発泡スチロールを電熱カッターで切り、できたゆきだるまを会場内に自由に飾るというイベントをやっていた。「芸術の労働者たち」にちなんで、ゆきだるまを一つ作ると30円払ってもらえる(賃金に相当する)というのが、普通の参加型イベントとは大きく違う所であろう。

会場内にはこんな雪だるまが飾られている。



あ、目が一つしかない。



キュビスムのゆきだるま。



ゆきだるまとはかけ離れてきたが、発泡スチロールを薄く削いだと思われるヒラヒラが上手。



宇宙のゆきだるま。



私は不器用なのと面倒なので、参加しなかった。

■三岸好太郎美術館「100の素描」。
「ポスター下絵」:これは見たことがあるが、滅多に展示されない作品が多かったような気がする。



「少女立像」:これは見たことが無いかな。



「少女像」:「オーケストラ」に登場する人を思わせる形。



以下3点「裸婦」。素描でもいろいろなタッチで描かれており、他の作品を思い起こさせるものがあった。例えば、背景が何となく三岸の風景画っぽい。



次の作品は「男二人」の強い輪郭線をイメージさせる。



なんとなく「猫」を思わせるポージングだ。



■北海道立近代美術館「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」。平日に行けそうにないのでやむを得ず土曜日にやって来た。16時から入れば、多少は空いているかと思って来たのだが、16時半までは人のいないところを優先し、16時半以降は先頭から再度見直していくという作戦で割としっかり見ることができた。

フランス・ファン・ミーリス「化粧をする若い女」:オランダ室内画の伝統的な作品。
ヘラルト・テル・ボルフ「手を洗う女」:サテン地の服の質感や、テーブルかけの編物の模様などが特徴的だ。
カスパル・ネッチェル「手紙を書く男」:フェルメール「天文学者」を思わせるところがある。

ハブリエル・メツー「レースを編む女」:皆さん、フェルメール一本で見に来ているかもしれないが、17世紀オランダ絵画の豊かな表現を楽しむべきだよね。とにかく上手いし、丁寧な表現は一般の人にも見やすいのではなかろうか。
ワルラン・ヴァイヤン「自画像」:黒い背景から浮かび上がるちょい悪、男前。この辺、レンブラントに通じるところもある。
レンブラント・ファン・レイン「若きサスキアの肖像」:今回、割と日の当たらないレンブラント作品。描かれている女性がまったく若く見えないところにも一因がありそうだ。

ヘリット・ベルクヘイデ「アムステルダムのダム広場の眺望」:私好みの幾何学的建物群が描かれた作品。
ザビーネ・ベントフェルト「複製画:窓辺で手紙を読む女(フェルメールの原画に基づく)」:修復前の作品を2001年に複製した作品。何度も見比べたが、相当上手いので、本物にこだわらない人はこちらをご覧あれ。
ヨハネス・フェルメール「窓辺で手紙を読む女」:とはいえ、本物もぜひ。少し待っていれば真正面からじっくり見ることが可能。右手の緑色のカーテンと手前のテーブルクロスの質感、立体感はやはり驚くべきものがある。女性像も素晴らしいが、画中画のキューピッドがあると、少し視線が分散しすぎるような気もする。



とにかく、フェルメール作品だけではなく、展覧会全体を楽しむようにしよう。最後にアルバート・ヘンリー・ペインという人の複製版画(メツー、レンブラント、ライスダールなど)があり、「もう時間もないし、見る気がせんな」と思って見てみたら、なんだかコレクションしたくなるような素敵な版画であった。会場を出るまで気を緩めちゃダメ!

かなり疲れて大通に戻る。

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