散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

春の東京(20)飲み放題

2016年02月13日 20時58分03秒 | 飲み歩き・東京
すっかり腹がいっぱいになり、蒲田の街をぶらぶらする。すると、あるビルの2階にバーがあったので、入ってみることにした。店に入ると左右にカウンターがあり、まだ片側の半分くらいしか客が埋まっていない感じである。空いている席に座り、バックバーを眺める。

すると予想外なことに「本日はこの店の12周年記念のため、飲み放題5千円ですべてのボトルもいけますがいかがでしょう」と店の人が言ってきた。飲み放題5千円を高いと思ってはいけない。ちらっと眺めただけだが、20年以上の熟成年数のウイスキーもあるので、おそらく1杯2千円以上のものがかなりあるはずだ。

しかし私は残念ながら3軒目。あまり飲めそうにない。大人しく「ありがたいが、普通に飲ませてください」ということにした。1杯目はオーソドックスにグレンモーレンジのソーダ割り。

2杯目は「個性の程よくあるような、ないような」と訳のわからない注文をすると、結果的にモートラック18年Cask&Thistleをストレートで。なかなかいい味だったが、もう一本候補になった酒の倍以上の値段がするウイスキーなので、初めての客にはその辺触れておいても良かったのではなかろうか。

あまり泥酔しないために、この辺にしておこうか。


→店の前のオブジェ。

昨日と同じくコンビニに立ち寄り、夜食のアイスを購入してホテルに戻る。

 

春の東京(19)蒲田の中華

2016年02月13日 18時30分27秒 | 飲み歩き・東京
JR蒲田駅に到着。蒲田には居酒屋、立ち飲みの店は多いが、中華料理店も多い。特に羽根つき餃子というのは蒲田が発祥なのだそうだ。それを聞いたこともあり、蒲田の中華料理店で一杯やってみたいものだと常々思っていた。一人でも入りやすい(料理が多すぎない)店を探すが、なかなか思い切れない。

しばらく歩いた後、店頭の看板に「300円料理」とある店を発見し、思い切って入ってみることにした。先客は男の1人客と女性2人客。少人数ばかりの様子なので、これなら何とかなるであろう。

まずは角ハイボールを注文。通しには小さなポテトサラダがついてきた。



300円メニューを眺めることしばし、まずは中華の腸詰と羽根つき餃子だな。



腸詰は一人には程よい量でほっとした。甘く、中華風の独特の香料が聞いた味で、これにネギと豆板醤をのせて食べると、甘辛さが心地よい。

そしてすぐに出てきた餃子。実はこれ、300円ではないのである。店の特別サービス品らしく、何と100円なのである(さすがに税別)。この餃子5個が100円というのが信じられるだろうか。中身だって決してスカスカではなく、それなりに肉が入っているのだ。



これはなかなかやるねと、紹興酒に野菜炒めを追加してみた。中華料理の野菜炒めは美味いからね。



出てきた野菜炒めは結構な量である。入っているのはキャベツ、もやし、人参、きくらげ、タケノコ、青梗菜、そして慈姑である。慈姑が入っている野菜炒めは、すごく本場感があって嬉しい。味付けは少し濃いめで胡椒が聞いており、酒のつまみにはピッタリだ。



もっと食べたいところだったが、残念ながら私の胃袋が限界である。またいつか蒲田に来る日があったら、この店で違う料理を食べてみたいものだ。300円メニューだけでも、30種類以上あったのだから。

 

春の東京(18)新橋で一杯

2016年02月13日 17時22分49秒 | 飲み歩き・東京
新橋で飲むところを探す。どうもこの旅、一軒目は必ず迷走コースに入ってしまい、なかなか店が決められない。結局、何度も来たことがある立ち飲みの「T」に入ることになってしまった。店の前に、これまで見たことのなかった「休日サービスセット」という看板が出ていたので、注文してみる。



小さめのビールジョッキが最初に出てきて、すぐに熱々の煮込みがやってきた。



よし、この煮込みは正解だ。脂分の甘さと味付けの甘さを一味唐辛子で引き締めると、かなりの美味さである。これに、通し代わりにおいてある生野菜を味噌だれで食べていると、セットの焼き物が仕上がってきた。



左からレバ、カシラ、タンの3点セット。疲れをいやすためにタレ味にしてみたのだが、この味付けと添えられている山椒がいい。

飲み物を酎ハイに切り替え、ねぎま、皮カレー焼きを追加。



こちらもなかなかいい。1軒目はこのくらいで切り上げて、JRで蒲田に向かう。


春の東京(17)時間あまった

2016年02月13日 16時15分03秒 | ART
今日も予定としては2展覧会しか考えていなかったのだが、大幅に時間が余ってしまった。明日は天気が悪くなるらしいので、明日の午前中に行く予定だった展覧会を繰り上げておくか。ということで、恵比寿から浜松町に移動。増上寺の「狩野一信の五百羅漢図展」を見に行く。

狩野一信の五百羅漢図であるが、江戸東京博物館で100幅が一挙公開され、ちょっとその異様な世界観に注目が集まったのである。増上寺の展示会場はあまり広くないため、20点ずつの展示となり、今展示されているのは41幅から60幅までであった。

まずは五百羅漢図以外から。
「和漢阿蘭陀美行寫集」:魚介図鑑のような部分だったのだが、カジキマグロ、シュモクザメ、マツカサダイ?、トクビレ(いわゆる八角)と珍しい魚のオンパレード。

続いて五百羅漢図。
「第45幅」:かがり火で無理やりな明暗画。逆カラヴァッジョという感じか。
「第49幅」:暗い墓で修行する羅漢という大胆な絵。自分の頭から出たイメージの中に死体が登場。
「第51幅」:頭からピューと水が噴き出て魚が現れ、飢えていた動物たちがそれにありつく図。

「第52幅」:顔の真ん中を割くとそこから不動明王のお顔。仏教はこのパターン多いね。
「第55幅」:羅漢が顔を剥ぐと、そこには観音様。
「第56幅」:観音様の画よりレーザービームが出てきた。得意げな羅漢の顔。

「第57幅」:鏡にお釈迦様の顔が浮き上がる。

 

「第60幅」:ここにきて悪鬼軍もついに降参。きれいな満月も出た。



感想であるが、一度に百幅見なくてよかったという感じである。とにかくど迫力、かつ異様な世界観からはなかなか目が離せず、20枚見た私はへとへとになってしまった。一度見るべき価値のある作品ではあったと思う。

今日の日程はこれで終了。まだ夕方まで時間があるので、新橋までぶらりと歩いてみるか。

春の東京(16)若冲

2016年02月13日 13時37分31秒 | ART
次は山種美術館の「ゆかいな若冲・めでたい大観-HAPPYな日本美術-」展へ。展覧会名に若冲とあると、見に行きたくなるではないか。

川端龍子「鶴鼎図」:鶴の首の曲線、足の爪、切れ味鋭い描写。
伊藤若冲「亀図」:甲羅の文様を薄墨で上手く描いている。
横山大観「竹」:漆黒の笹の葉、薄墨で描いた竹。スタイリッシュな作品。

狩野常信「七福神図」:七福神は普通の人よりも大きく描かれている。やはり特別な存在ということか。
狩野一信「七福神図」:この人の作品はいろいろ見てみたい気になる。鶴や松などの吉祥のシンボルが多数描かれた、おめでたい作品。
小林古径「不尽」:縦に長く伸びた青富士は、ぬるりとした青磁のようでもある。

田崎草雲「瑞夢(富士・鷹・茄子)」:手前の茄子、中景の鷹、そして遠くに富士があり、風景画として納得してしまう。
川端龍子「鯉」:水が流れ、揺蕩う描写は素晴らしい。
伊藤若冲「群鶏図」:鶏を観察しつづけた若冲ならではの「俺はこんなポーズを見たことある」自慢画。

橋本雅邦「平安長春図」:墨をスーッと流した崖がいい。
小林古径「猿曳」:ひもでつながれているのを忘れたかのように、浮かれ歩く猿がかわいい。
伊藤若冲「伏見人形図」:淡々とした人形だが、後ろの2体、目が笑ってないか。

伊藤若冲「河豚と蛙の相撲図」:よりによってなぜ河豚なのだ。蛙は河豚を組み止めようとしているのだが、河豚はノターと寄りかかっているだけなのだ。案外これで強いのかもしれないが。
歌川国芳「きん魚づくし ぼんぼん」:オタマジャクシキャラもなぜか登場。
柴田是真「墨林筆哥」:蛙の琵琶法師が「あ~ん、やんなっちゃった」と歌っている雰囲気。

最初からわかってはいたのだが、若冲のど派手な彩色作品はなく、ほのぼの・穏やか系統の作品が多かった。しかし、他に狩野一信、柴田是真など興味深い作品を見ることができた。今年の干支にちなんで「猿」作品を8点ほど集めたコーナーも面白かった。



しかし、今年の4月~5月にかけて、東京都美術館で「伊藤若冲展」が開催され、「釈迦三尊像」3幅と「動植綵絵」30幅が勢ぞろいするのだが、これはどうしようかなあ…。この勢ぞろいは私は京都で見たのだが(自慢)、また「動植綵絵」30幅も東博で見たのだが(自慢)、どちらも信じがたいほどの混雑だったしなあ。さすがにパスだろうか。

春の東京(15)十割蕎麦

2016年02月13日 11時58分00秒 | 食べ歩き
恵比寿に到着したところで、12時ちょっと前。ここで何か食べておくかと、山種美術館に向かう途中で発見した蕎麦屋さん「S」へ。メニューを眺めるのも程々に、もり蕎麦と特製いなり寿しを注文。注文してからゆでているのか、やや少し時間がかかる。

5分ほどで番号を呼ばれ、とってきた蕎麦は見た目は私好み。色はやや白いが、田舎蕎麦らしい太さがある。



食べてみると、かなりの噛みごたえで、するする食べるというよりは、しっかりかみしめる感じだ。いなり寿しはそれほど特製感はないが、蕎麦だけでは少し物足りないので食べておきたいところだ。

残念だったのは、蕎麦湯が少々ぬるかったことで、これが熱々であれば文句のつけようがなかった。また、小さいサイズではあるが、酒・ビールが150円で飲めるようだ。ちょっと気を引かれたが、今回は昼酒を慎むことにしよう。



そうそう、食べ終わる頃にものすごく化粧臭い女(OLに見えたが…)が近くの席に座ったのだが、あれは何なのだろう。「暴力」という言葉が頭に浮かばないでもない、においなのであった。危ないタイミングだった。

春の東京(14)ラファエル

2016年02月13日 11時49分26秒 | ART
今回の旅の日程を考えるときに、もっとも考慮したのはBunkamuraで開催される「ラファエル前派展」である。この展覧会が来た以上、やはり見なくてはなるまい。勢い込んで、昨日より早めにJR蒲田駅を出発。



品川で乗り換えて、開場の少し前に渋谷に到着。頑張ったせいか、入場を待つ行列に並んだ順番はなんと3番目。東京でも展覧会によっては、そこまで込まないよね。

ということで、切符を購入し、トイレや荷物を置くロッカーに立ち寄ったものの、かなり早い順番で入場。ほぼストレスなしで最初から最後まで展示作品を見ることができた。

ジョン・エヴァレット・ミレイ「いにしえの夢-浅瀬を渡るイサンブラス卿」:表情、色、ロマン、そしてストーリー性が感じられるところは、この展覧会のトップバッターにふさわしい。



ジョン・エヴァレット・ミレイ「ブラック・ブランズウィッカーズの兵士」:壁の落ち着いた緑色、ドレスの質感がいい。



ダニエル・マクリース「祈りの後のマデライン」:明暗の表現が素敵な美女。
ジョージ・ジョン・ピンウェル「ギルバート・ア・ベケットの誠実-夕暮れ時にロンドンへ入るサラセン人の乙女」:どこかひなびた味わいがいい。
ローレンス・アルマ=タデマ「打ち明け話」:衣装、家具、周りの植物まで、密度のある描写。

フレデリック・レイトン「ダフネフォリアのための習作」:顔のパーツを描いておらず、色の使い方は有島武郎の作品を思い出した。
フレデリック・レイトン「ペルセウスとアンドロメダ」:苦しく曲がったアンドロメダの姿勢。竜にも相当迫力がある。
チャールズ・エドワード・ペルジーニ「シャクヤクの花」:まさに立てばシャクヤク、と言いたくなる美人画である。

エドワード・ジョン・ポインター「テラスにて」:薄物を着て海辺のテラスに横たわる女性。これはちょっとエロい。
アーサー・ハッカー「ペラジアとフィラモン」:アレクサンドル・カバネルのアフロディーテを荒野に横たえたような作品。
ウィリアム・ヘンリー・ハント「卵のあるツグミの巣とプリムラの籠」:さすがに「鳥の巣のハント」と言われた、細かい描写。

ジェイムズ・ハミルトン・ヘイ「流れ星」:雪原に立つ家々。冬の夜空に冷たく青い星が光る、雰囲気ある作品。
エドワード・バーン=ジョーンズ「フラジオレットを吹く天使」:この繊細な感じ。これこそバーン=ジョーンズ。
エドワード・バーン=ジョーンズ「スポンサ・デ・リバノ(レバノンの花嫁)」:登場人物の衣が風で巻く浮遊感。巨大にして精密な作品。

ジョン・メリッシュ・ストラドウィック「おお燕よ、燕」:服の文様の細かさではピカイチ。
トーマス・ミリー・ダウ「エヴァ/炎の中でシンバルを持つ天使/竪琴を持つ天使」:エヴァがリンゴに手を伸ばしている瞬間を描いた作品。周りの天使も止めてやれよ。
ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス「エコーとナルキッソス」:もう周りが目に入らないナルキッソスを、心配そうに見やるエコーちゃんの視線がいいのだ。

ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス「デカメロン」:何をしているのだかわからない人々なのだが、傑作だと思う。



全体的な感想としては、ミレイ、バーン=ジョーンズ、ウォーターハウスの結構な大作が見れたので満足である。迷わず図録も購入。Bunkamuraギャラリーでやっている「ノルウェー絵織物展」を見て、重くなったリュックを抱えて、恵比寿へと向かう。


春の東京(13)朝定食2

2016年02月13日 07時36分19秒 | 食べ歩き
昨日は早く寝たために、今朝も好調だ。昨日と同じくサービスの新聞を取りに行き、そのまま牛丼屋さんの「Y」へ朝食を取りに行く。店に入り、ここは食券制度ではないので、店の人に納豆定食を注文する。

やってきた定食はご飯、味噌汁、納豆、玉子、海苔(写真に写ってない)、ネギのセット。まあ、オーソドックスではあるのだが、昨日はついてきた牛小皿が欲しくなったりする。ま、文句は言いますまい。



ちゃんとした朝食が食べられるということでは、ありがたい限りである。しかし、納豆と卵はどちらもご飯に跡が残るので、どういう順番で食べるか悩むのは私だけだろうか? (1)玉子が先、納豆が後、(2)納豆が先、玉子が後、(3)同時にかけまわす、(4)その他(例えば納豆も玉子も単独で食べ、ご飯は白いままにするとか、玉子は味噌汁に入れるとか…)と考えられるのだが、結局、まず玉子ご飯にして途中まで食べ、途中から納豆を投入することにした。一般的にはどう食べる人が多いのだろうか。