法的思考力を身につけて、絶対合格行政書士!38号

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   ・:*:・'★絶対合格行政書士!★・:*:・' 
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第38号
 法的思考力をきっちりと身につけて、
2008年度行政書士試験の絶対合格を目指し
ましょう!
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◆もくじ
◇今日のコラム◇
◇今回の例題◇
◇解答・解説◇
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 ★◇☆◇★ 今 日 の コ ラ ム ★◇☆◇★
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情報の提供をしておりますので、是非ご覧頂いただき、お楽しみいた
だければ幸いにございます。

 さて、1月28日に行政書士試験の合格発表がありました。

 合格率は、8.64%と上昇しておりますが、決して試験自体が易しく
なったというものではないものと思います。

 過去数年合格率が非常に低かったため複数年受験をすることを余儀
なくされている方がとても増えており、この方々の実力が高まってい
たこと、実力のある他資格(旧司法試験)受験生やロースクール生が
多く受験したこと等が合格率を引き上げた要因ではないかと思われま
す。

 よって、今後、問題自体が簡単になるということは考えられず、昨
今の出題傾向、行政書士界が置かれた状況等からすると、逆により一
層法的思考力を問う試験へと進化して行くものと考えられます。

 ゆえに、受験生におかれましては、暗記・知識偏重ではなく、「法
的思考様式(応用力)を身につける」ということに主眼を置いた学習
を今後も進めていく必要があるものと思われます。

 当メルマガが、法的思考様式を受験生の皆様が身につけるための
一助となれるよう、より一層内容の充実に努めていきたいものと存
じますので、今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。

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★◇☆◇★今回の例題★◇☆◇★
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(民法学説推論問題例題(平成9年度国家公務員1種試験より引用)

 Aは、所有者Bに依頼されて保管していた絵画を、自らが所有者で
あるかのように装って事情を知らないCに売却した。Cはそれをその
ままAに預けることとし、Aは以後Cのために預かるという意思表示
をした。

 このような場合のCの占有に関する考え方として、次の3説があると
する。

(1説)占有とは本人が直接所持する場合のほか、他人に保管させる場
合を含むものであり、AがCのために預かるという意思表示をしたとき
は民法第192条にいう占有の開始が認められる。

(2説)民法第192条にいう占有の開始は、一般外観上、従来の占有状態
に変更を生ずるようなものでなければならず、AのCのために預かると
いう意思表示があったのみでは、この要件を満たさない。

(3説)AがCのために預かるという意思表示をしたときに民法第192条
にいう占有の開始が認められるが、その効果は確定的ではなく、Cが現
実の引渡を受けることによって確定する。

 以上の事例及び各説に関する次の記述のうち、妥当なのはどれか。

1.この後、絵画がAからBに引き渡された場合には、いずれの説によっ
ても所有権はCに帰属しない。

2.1説は、民法第192条にいう「占有」と民法第178条にいう「引渡」と
は異なる概念であるということを理由とする。

3.外観を信じた取引者Cの保護を重視する立場からは2説をとりやすい。

4.この後、絵画がCに引き渡され、その時点ではCはAが所有者でなかっ
たことを知っていた場合には、2説によれば、所有権はCに帰属しない。

5.Aが保管したままの状態でも、CがBに対して所有権の確認を求める訴
えを提起した場合には、3説によれば、Cは勝訴判決を得ることができる。

(参考民法)

第178条 
「動産に関する物権の譲渡は、その動産の引渡しがなければ、第三者に対
抗することができない。」

第192条 
「取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意
であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を
取得する。」

(引用終わり)

(例題終わり)

(関係図)

B所有絵画→左記の絵画をAが預かる→当該絵画をAがCに売却→Aは以後
当該絵画をCのために預かると意思表示

 今回も、民法からの出題です。

 昨年度試験傾向を見てもわかるように、昨今の行政書士試験は、国家公務
員試験一種、新司法試験等の影響を多大に受けていると思える出題が増えて
います。

 また、当然のことながら、行政書士試験過去問題には新傾向問題の蓄積デー
タがありません。

 そこで、今回も国家一種の過去問で、学説推論トレーニングをしてみたい
と思います。


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  ★☆★解答・解説★☆★
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 本問を解答するにあたっては、動産引渡の諸形態及び即時取得学説を知識
として押さえておく必要があります。

 動産引渡の形態には、現実の引渡、簡易の引渡、占有改定、指図による占
有移転の4つがあります。

 物理的に目的物の支配を移転する「現実の引渡」(民法182条1項)以外の
形態は、目的物の存在場所を変えずに観念上だけで占有を移転させるので、
観念的引渡という場合があります。

 簡易の引渡(民法182条2項)とは、例えば、甲が乙に貸していたデジタル
カメラを乙に売るというような形態です。当該カメラはすでに乙が支配して
いるのですが、観念の上で、甲乙間で売買契約を締結することによって、甲
から乙に当該カメラが引き渡されたということにするわけです。

 占有改定(民法183条)とは、甲が乙にデジタル・カメラを売るという売
買契約を締結したにもかかわらず、「ちょっと引き渡すのは待ってもらえな
いかなあ。今度の土日に旅行に行くから、それまで、乙さん、今日あなたに
売ったカメラ貸しててくださいね。」というような形態です。

 当該カメラは乙に売ったにも関わらず元の所有者甲のもとにあります。

甲のもとにありながら、観念上で乙に引き渡したということにするわけです。

 指図による占有移転(民法184条)とは、甲が乙に貸しているデジタルカ
メラを丙に売り、以後丙のために占有すべきことを乙に命じるというような
形態です。

 丙がこの形態を承諾することにより、甲から丙にデジタル・カメラが引き
渡されたということにするわけです。

 ところで、民法第192条は、「取引行為によって、平穏に、かつ、公然と
動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時に
その動産について行使する権利を取得する。」(即時(善意)取得)と規
定しています。

 この場合の占有に、現実の引渡、簡易の引渡、指図による占有移転があ
てはまることは問題がないとされています。

 ところが、民法192条上の「占有」に占有改定が含まれるか否かについて
は争いがあり、主に問題文に記載されているような3つの説があります。

 では、この3説について理解を深めるため以下のような事例を考えて見ま
しょう。

事例)「甲が乙にデジタル・カメラを売るという売買契約を締結したにも
かかわらず、「ちょっと引き渡すのは待ってもらえないかなあ。今度の土
日に旅行に行くから、それまで、乙さん、今日あなたに売ったカメラ貸し
ててくださいね。」といい、乙も承諾した。その後、甲は、当該カメラを
自己の所有物として、丙にも売却し、同様に、丙に引き渡さずそのまま預
かることにした。」

 問題文中の1説は、民法192条上の「占有」に占有改定を含めるという考
え方(肯定説)です。

 ですので、1説に従えば、上記事例の場合、丙は甲丙間取引の際に善意無
過失であれば、占有を始めた者とされ、デジタルカメラの所有権を取得でき
るということになります。

 対して、2説は民法192条上の「占有」に占有改定を含めないとする考え
方(否定説:判例(最判昭35.2.11)の立場)です。

 ですので、丙が当該カメラの所有権を即時取得するためには、現実の引
渡を受ける必要があり、また当該現実の引渡時において善意無過失である
必要があります。

 3説は上記1・2説に対して折衷説と呼ばれるものです。

 これは、「甲丙間取引時において、丙が善意無過失であれば、占有改定
を占有とみなし、一応丙の即時取得は成立するけれども、丙が現実の引渡
を受けなければ確定的にはならない。」とするものです。

 3説の立場で考えると、乙が、「そのカメラは丙のものではなく、オレの
ものだ!」と主張し訴えたとしても、一応丙の即時取得は成立しているの
で、敗訴することになります。

 逆に丙が、「そのカメラは乙のものではなく、オレのものだ!」と訴え
ても、現実の引渡を受けていなければ即時取得が確定しておりませんので、
敗訴するということになります。

 ですので、乙丙は、相手よりも早く甲から現実の引渡を受けるしかない
ということになり、この場合の乙丙はある意味対等であり、どちらかに圧
倒的なアドバンテージがあるということにはなりません。

 1説の場合は、占有改定でも即時取得を認めますので、問答無用的に丙が
有利となります。

 2説の場合は、丙がカメラの所有権を得るためには、善意無過失の状態で
現実の引渡を受ける必要があるので、圧倒的に乙が有利となります。

 甲丙間取引後丙に対する現実の引渡前に、乙が丙に「それはオレが甲から
買ったものだ!」と通知すれば、丙は悪意となってしまうで、その後現実の
引渡を受けたとしても、民法192条上の即時取得とはならないからです。

 学説では、丙が圧倒的に有利になる1説や、乙が圧倒的に有利となる2説よ
りも、乙丙対等となる3説が公平の見地からよいのではないかという意見が
多いようです。

 以上の考え方は問題文のような事例の場合でもあてはまります。

 ここまで理解できれば、今回の問題も容易に解けることでしょう。

1. 妥当ではない。
 1説の場合は、占有改定でも即時取得を認めますのでこの考え方によれば、
Cは絵画の所有権を取得します。よって、いずれの説によっても所有権はC
に帰属しないとする選択肢1.は妥当ではありません。

2. 妥当ではない。
 民法178条の引渡(動産二重譲渡等の場合の対抗要件としての引渡)に占
有改定が含まれることについては異論がありません。1説はこれと同様に、
民法192条上の「占有」にも占有改定を含めるとする考え方です。つまり、
民法178条の引渡と民法192条の占有を同じ概念として捉えているわけです。 
 よって異なる概念であるとしている選択肢2.は妥当ではありません。

3. 妥当ではない。
 Cが圧倒的に有利になるのは前述したように1説です。2説によるとCは圧
倒的に不利になる(3説によるとBCは対等となる。)わけですから、選択肢
3.は妥当ではありません。

4. 妥当である。
 前述したように、2説によれば、AC間取引時にCが善意無過失であって
も、現実の引渡時に悪意であれば、Cは即時取得することができません。
よって、4.は妥当であり、これが本問の正解となります。

5. 妥当ではない。
 前述したように、3説によれば、BCいずれかが訴えても勝訴判決を得る
ことはできません。Bが訴えても、一応Cの即時取得は成立しているので
敗訴します。Cが訴えても、Aが当該絵画を保管したままの状態では、現
実の引渡を受けていませんから、即時取得は確定的とならず敗訴します。
よって、3説によればCは勝訴判決を得ることができるとしている選択肢5.
は妥当ではありません。

正解:4

参考文献:
わかる行政書士予想問題集 法令編 平成19年版 (2007)
http://www.amazon.co.jp/dp/4789227189/ref=nosim/?tag=houtekisiko03-22

わかる行政書士法令編・要点整理 平成19年版 (2007)
http://www.amazon.co.jp/dp/4789227227/ref=nosim/?tag=houtekisiko03-22
民法 I [第3版] 総則・物権総論 内田 貴
http://www.amazon.co.jp/dp/4130323318/ref=nosim/?tag=houtekisiko03-22
伊藤真試験対策講座2 物権法 伊藤 真
http://www.amazon.co.jp/dp/4335302622/ref=nosim/?tag=houtekisiko03-22

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http://www.amazon.co.jp/dp/4844926098/ref=nosim/?tag=houtekisiko03-22

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