一法学生の記録

2014年4月に慶應大学通信部に進んだ法学生の記録である
(更新)2017年4月に神戸大学法科大学院へ進学しました。

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抵当権の理解

2016-08-29 19:51:18 | 物権法
抵当権の理解

 抵当権の理解をするために、二つのコップを思い浮かべよう。
 一つのコップは空っぽ。もう一つは、100ccの水が入っている。
 一つは(被担保)債権。一つは抵当不動産である。
 債権のコップを満たすためには、他のところから水を持ってきて満たすことができるが、それができない時は、抵当不動産から持ってきて満たす必要がある。 
 ややこしいのは、債権のコップは債権者が持っているのだが、抵当不動産のコップは債務者が持っているのだ。
 債権のコップが満たされれば、債権者はそれで満足するから、抵当不動産のコップは動かす必要がないけど、債権のコップが満たされないとき、債権者は抵当権を実行して、債務者の手元にある抵当不動産のコップを動かして、そこから水を得ないといけない。
 また、二つのコップは持ちつ持たれつなので、債権のコップが満タンになれば、抵当不動産のコップは必要なくなる。だけど、満タンになるぎりぎりまで、担保不動産のコップに水が入っていたほうが安心だ。
 逆に、抵当不動産が無くなれば、被担保債権はもはや、ふつうのコップ(債権)になってしまう。
 また、抵当不動産のコップの中の水が、ちょっとでも減ったりしたら、債権のコップが満タンにならない可能性が有るので、債権者は、それを保全する手当がある。
 ときどき、第三者が出てきて、担保不動産のコップの水をこぼしてしまったりする。そういうとき、債務者は開き直って、抵当不動産の水は、第三者のせいで減ってしまいましたので、お返しできませんなんて債権者にいいつつ、自分は第三者に対して「おいコラ」なんていって、水をもう一度入れてもらったりする。
 そういうことはダメなので、第三者から返してもらったお水にたいしても、抵当権を実行できる。
 また、ときには債務者は、第三者に頼んで、抵当不動産のお水を減らしてしまうこともある。そういうときは、債務者が第三者から取り返そうとしないかもしれないので、債権者は直接債務者に対して、ちゃんと返しなさいと、請求できる。
 だから、抵当不動産のコップを預った債務者は、そのコップをちゃんと守る義務があるのだ。だけど、そのコップを使って、お水を減らさないように、お金を稼いだりするのは、自由なのだ。だから、抵当権を設定するのだ。

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担保の女王

2016-08-28 18:58:18 | 物権法
担保の女王

 担保の王様とは言わない。抵当権は、抵当権設定者が目的物の占有を移転せず、自らの物権的支配下に置きつつ、その物の交換価値のみ抽出して抵当権者と取引する方法であり、錬金術のようなものだ。だが、抵当権の設定につき、占有という強力な公示機能を果たせないため、公示は、登記制度に依拠せざるを得ないのが玉に瑕だ。

 以上
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177の第三者から排除される背信的悪意者

2016-08-28 18:50:43 | 物権法
177の第三者から排除される背信的悪意者

 とは、登記を備えていないことについて事情を知っている人が、その人に対して登記を備えていることを主張することが、信義則に違反しているような場合に、当てはまる。法律言葉的にはこのような背信的悪意者には「登記を主張する正当な利益を有さない」というらしい。信義則に反する様態の種類として、学説では、1.不当競争類型と、2.準当事者類型の分け方がある。

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民法

2016-08-26 10:28:33 | 夏スク
民法

 講義の前半は大塚先生、後半は別の先生が担当した。二人とも若い先生で、共通することは頭の回転が速いことだ。前半の講義は債権法に係るものだが、その大部分は民法総論に関する部分であったので、復習の意味で比較的余裕を持って授業を聴くことが出来たが、後半の授業は物権法の話であったので議論が込み入ると全く話についていけないこともあった。つまるところ民法は基本書を地道に読んでいく以外に処方箋が無いのだと、あらためて認識したが、今年度の目標である民事法の全科目を網羅した暁には、今度の講義テープを再度聞き直してみたいと思う。

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国際法

2016-08-26 09:51:59 | 夏スク
国際法

 戦争を起こさないための学問である。人間は、物理的、科学的な側面のみならず、制度的、精神的な面で、如何に戦争を起こさないかということを考えた。お互いに約束を守り合うためには、まず、相手を認めることからはじまる。国家とは何か、国家はどういう権利を有し、どういう義務を負うのか。先進国と新興国、海洋国とそうでない地域、あるいはかつての列強国と旧植民地との関係。国際法は、主権国家を権利能力を有する一個の主体(法人のようなもの)と観念することにより、大小区々様々な違いのある国家を平等なものとして一応観念することに成功した。国際条約は、それらをお互いに承認し、ルールに従わせるための道具であり、国際機関は、それらの仕組みを構築し、共通認識を形成するための、装置である。

 授業は、大森先生による総論に関する講義と、薬袋先生による各論に関する講義による構成であり、理論学習、判例学習、それと関連する映画などの映像もふんだんに取り入れ内容の濃いものであった。夜10時以降はピアノを弾いてははいけないという契約(不作為の給付)を午前中に勉強し、午後は自国領内で活動するとき他国の法益を害してはいけないという領域使用管理責任について勉強するが、民法などの基礎的な概念の一局面が国際法に現れていることをもっとよく脳裏に実感できるほどに、法律を身に付けたいと思う。

 以上
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