一法学生の記録

2014年4月に慶應大学通信部に進んだ法学生の記録である
(更新)2017年4月に神戸大学法科大学院へ進学しました。

一般的確実性と具体的妥当性について

2015-10-25 19:04:42 | 民法総論
一般的確実性と具体的妥当性について

 本書(我妻民法)を読んでいて、初めて出遭った難解な内容が、〔21〕民法解釈の標準という項目であった。

 民法解釈には、(ここでは一般的な法規解釈の方法としては、)文理解釈、論理解釈、反対解釈と類推解釈がある。一般的確実性を支持するのが、文理解釈、形式的な論理解釈と反対解釈であり、具体的妥当性を支持するのが、目的的な論理解釈と類推解釈である。民法を解釈するときには、一般的確実性を脅かさないように、具体的妥当性を最大限に実現する必要がある。なお、具体的妥当性の検討に当たっては、その合理性を厳格に判断しなければ、一般的確実性を失わせる危険がある。

 これだけを読んでいても全然分らないのであるが、一般的確実性とは法的安定性のことであり、具体的妥当性とは司法判断に対する関係者双方の納得である、という一応の理解を踏まえれば、意味が理解できる。

 すなわち一般的確実性は、人が違っても、場面が違っても、一般的に適用できる解釈を法規に与えることにより、法的安定性を強固にするものである。このため、文理解釈や形式的な論理解釈によって、どんな場面に対しても、画一的な効果が生じる解釈をすることで、保たれるところがある。一方で、具体的妥当性の方は、法規の文言を、より目的的に解釈して、紛争の当事者双方の納得を得られるように、解釈を行う立場であると、言うことができる。

 実社会における、例えば憲法解釈の問題とも、深く通じている訳である。そいうい訳で、我妻民法においても、厳格な検討をしないと容易に「御都合主義に堕落し、一般的確実性を失わせる危険」という、書き方がしてあるのかなあ。

 以上
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