一法学生の記録

2014年4月に慶應大学通信部に進んだ法学生の記録である
(更新)2017年4月に神戸大学法科大学院へ進学しました。

科目試験

2016-10-15 18:24:01 | 物権法
科目試験

 物権法の試験問題は、事例問題であったが、ほぼ教科書の例題をなぞったものであり、無難な回答を作成することが出来た。教科書では、左右両論と折衷説から、答えを導く記述になっていたが、試験では、学説は一切浮かばず、従って、条文解釈のみに頼って記述をしたが、見返してみると、ほぼ通説通りの解釈が出来ていた。テストに出題される事例は、条文が、原則通りあてはめできるところからは出ない。条文には無くても、物権の本質から、重要な要素を導き出すことが可能だ。そのためには、事例から争点を導き出し、当てはめをおこなう、帰納的学習がもっと必要だが、この学習は一人では中々億劫である。

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15.仮登記とはどのような場合になされる登記であり、それがどのような効力を持つかについて、具体例を挙げて説明せよ

2016-10-12 18:30:38 | 物権法
15.仮登記とはどのような場合になされる登記であり、それがどのような効力を持つかについて、具体例を挙げて説明せよ

 仮登記は、本登記の順位を保全する機能をもつ(順位保全効)。その場面は、イ)物権保全の仮登記(1号仮登記)と、ロ)請求権保全の仮登記(2号仮登記)、がある。

 イ)1号仮登記は、物権変動についてその権利を保存等するものが、登記申請のために登記所に提出すべき書類が提出できない、など手続き上の要件が充足しない時に用いられる。

 ロ)2号仮登記は、権利の設定、移転、変更または消滅について請求権を保存するための登記である。これは、物権変動が未だ生じていない段階で、将来の物権変動の効力を保全する目的で用いる(物権変動につき、始期条件付き、停止条件付の契約など)。とくに、担保目的での譲渡請求権を保全するための仮登記を、担保仮登記という。

 ロ)については、いついつからこの物件は、Bの所有とする。あるいは、Cの地上権はなくなる、など。だが、その大半は、担保目的であるだろう。

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14.登記請求権はどのような根拠に基づいて、どのような場合に発生するかを、具体例を挙げて説明せよ

2016-10-12 18:30:07 | 物権法
14.登記請求権はどのような根拠に基づいて、どのような場合に発生するかを、具体例を挙げて説明せよ

 なぜなら、物権変動が生じたときに、あるいは実体的法律関係と合わない登記名義を是正するために、不動産登記法は共同申請主義を採っているから、登記権利者は登記義務者に対して、登記手続きへの協力を求める権利が与えられる必要がある。このように、登記請求権は私人間の権利義務関係(私法関係)であり、私人が登記官に対する登記申請権(公法関係)とは異なる。

 登記請求権を、イ)物権の存在に求めることができる。物権的登記請求権ともいう。反対解釈となるが、物権が存在しないとき、または、物権変動が生じ去ったのに登記が残っているとき、実体的法律関係と登記の不一致を取り除く為に認められる登記請求権である。冒認登記や仮想登記等のときに、実質的権利者が不正島沖の抹消登記請求をすることができる。

 ロ)物権変動の存在に求めることができる。上とは逆で、実質的に物権変動があったのに登記が伴わない場合に、生じる(その意味で物権そのものに根拠をもとめるイ)と統一できるのではと思うが)。不動産売買における買主、地上権設定契約の地上権者、などの登記請求権がこれに類する。なお、売買契約では、登記権利者は通常買主であるが、売主が登記名義人として固定資産税を負担するのを嫌って、買主に登記の引き取りを求めるような場合には、売主の側に登記申請権が生じうる。

 ハ)債権的登記請求権とは、合意に基づく登記請求権である。特約がある場合がこれにあたる。賃借権には本来登記請求権が発生しないが、特約があれば別である。

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13.物権の変動が生じたときに、どのような手続きにしたがってその登記をすることができるかを説明せよ(共同申請の原則と単独申請ができる例外)

2016-10-12 18:29:43 | 物権法
13.物権の変動が生じたときに、どのような手続きにしたがってその登記をすることができるかを説明せよ(共同申請の原則と単独申請ができる例外)
 
 当事者による登記の申請は、原則として、登記によって直接に利益を受ける者、と登記によって直接に不利益を受ける者が共同して行わなければならない〔不登60〕。いわゆる共同申請主義である。なお、単独申請の例外は、イ)意思表示に代わる判決による登記、ロ)登記名義人の表示の変更の登記、ハ)法人の合併による権利の移転の登記、登記義務者の承諾がある場合および仮処分がある場合の仮登記、二)不動産の収用による所有権移転の登記などが、ある。

 まず、申請者はA)申請情報、B)登記義務者の識別情報、C)登記原因証明情報を、提供する。C)登記原因証明情報とは、登記内容の真正を確保するために必要な、事実または法律行為に該当する具体的な事実に関する情報である。そして登記官は、登記の適法性を審査し、登記が完了した場合には、申請者に対して、すみやかに、D)登記識別情報を通知しなければならない。審査の対象は、登記事項が不動産登記法の形式上の要件を満たすかどうかに限定されており、登記事項が実体的法律関係に合致しているかどうかを問題としない(形式的審査主義)。

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12.不動産取引において、民法94条2項の適用や類推適用がどのような意味を持つかを、公信の原則との関係に留意しながら、具体例に即して説明せよ

2016-10-12 18:29:16 | 物権法
12.不動産取引において、民法94条2項の適用や類推適用がどのような意味を持つかを、公信の原則との関係に留意しながら、具体例に即して説明せよ

 不動産登記には公信力が無い。従って、登記を信頼して取引関係に入った第三者の保護が問題となる。判例は、不実登記を作出した真の権利者に一定の帰責性が認められる場合には、民法94条2項の適用や類推適用により、登記に公信力が備わっているのと同じ効果を与えている。問題は、真の権利者の帰責性を規定することである。

ア)不実登記の作出・存続に対する意思的関与がある場合
 〔94(2)〕は、表意者が相手方と通謀して虚偽の意思表示を行ったとき、善意の第三者には対抗できないとする規定である。ところが判例は、〔94(2)〕の根底には、虚偽の外観を作出しあるいは事後承認によりその存続に加功した者も、善意の第三者に対抗できないとする、一般的法理が存在するものと解している。つまり、虚偽表示者の帰責根拠は外観に対する意思的関与にあり、したがって第三者が信頼した外観に対する真の権利者の明示または黙示の承認、外観をそれと知りながら放置した、というような意志的関与があれば、〔94(2)〕の一般的法理の帰責可能性に相当すると、考えている。

イ)不実登記に対する意思的関与が無い場合
 判例は、上記のような意志的関与が無くとも、真の権利者に「余りにも不注意な行為に起因し」外観を承認しあるいはそれと知りながら放置したものと同視し得る事情がある場合にも、〔94(2)〕の類推適用を認める。

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