百休庵便り

市井の民にて畏れ多くも百休と称せし者ここにありて稀に浮びくる些細浮薄なる思ひ浅学非才不届千万支離滅裂顧みず吐露するもの也

この『古き事の記』は まさに国民栄誉賞もの !!! ~ 久松文雄さん渾身の大作MANGA 青林堂さん発行『まんがで読む古事記 1~7 』

2021-06-05 09:55:42 | 日記

 R3.4.30付 産経新聞『モンティーニュとの対話』で、オイラより ふたつ年上で、10年以上の歳月を懸け『古事記』の完全漫画化を成し遂げた 2年2か月後の 4月16日、77歳で旅立たれた 久松文雄 さんのことを知りました。
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新聞の4コマ漫画すら見ようとしないマンガ嫌いのオイラですが、これは読まずばなるまいとの思いで取り寄せたです。もちろん 適う限り中古本で ですが。なお当書籍は、平成4年『神道文化賞』を受賞されてられ、

       S 18. 4.10   名古屋市でお生まれ
       H 21. 8.10  『まんがで読む古事記①』初版発行
        22. 4.16            ②
        23. 4.22            ③
        24. 7.15            ④
        23. 4.22            ⑤
        26. 8.10            ⑥
        31. 2.09            ⑦     ここに完遂なる       
       R03. 4.16   東京都でご逝去 
このような時系列で上梓されてますから、氏のライフワークといえる 大作でありましょう。

オイラは『古事記』に関する こんな本を持っていますが、文芸春秋100周年記念出版の三浦祐之さん著『完全口語訳 古事記』は、ほとんど手付かず状態です。多分、多くの方も 同じではないでしょうか。 そして、オイラがそうであるように、
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読んだとしても、二柱の神様の このような会話部分だけを 何とか・・・・というふうな・・

    伊邪那岐命                   伊邪那美命            
「汝が身は如何にか成れる」           「吾が身は、成り成りて成り合はざる処
                        一処在り」
「我が身は、成り成りて成り余れる処一処在り」
「故(かれ)、此の吾が身の成り余れる処を以ちて、
汝が身の成り合はざる処に刺し塞ぎて、国土を
生み成さむと以為(おも)ふ。生むこと奈何」    「然(しか)善けむ」
「然らば吾と汝と是の天の御柱を
行き廻り逢ひて、みとのまぐはひ為む」  

......    
次の本も求めてますが、当該箇所を抜き出しているだけですから、実のところ不要でした。
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完読しまして思うこと。スゴイ !!! です。完全漫画化というのが 特に !!!、特に !!! 。ですから 読んだ者の達成感・満足感が、ハンパじゃないのです。マンガにして下さったからこそ、上・中・下巻 総べて目を通せたのです。この功績たるや 前代未聞、どんなに称えても讃え過ぎることはありません。

さらに、言うなれば古事記には めっちゃエグイことが、実に生々しく書かれていたりするのですが、久松さんの描写は ちっとも嫌らしくなく、かつ 素直にして 品性がよく保たれているのです。

絵もスゴイです。特に風景。中でも大海原の描写の素晴らしいことといったら・・・オイラは、大袈裟でなく 北斎さん 魁夷さんより上手いのではないかと 思っています。

繰り返しますが、この本は もっともっと称えられて然るべきです。歴史に残る本。日本のスタンダードとも言える本です。漫画 大っ嫌い人間の このオイラが言うのですから、間違いないです。この本ほど、この ヒノモトの国の ”古き事のコト” を、広く識らしめてくれる本はないでしょう。

それと、読んでるときに思えました。稗田阿礼さんは、よくもまぁ これだけのことを覚えておられたものだと。さらに、日本人の心の中にある ”どんなものにも神様が宿っておられる” という感覚の根源は、まさしくココにあるのだ と。

日本の国土も自然も、、、凡ゆるモノの初めは 総て 神様ご自身なのでして、その神様が 多くに お増やしになられた ということですから、そこから神様の気配が察せられるのは 極めて自然なことであります。 


  ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 

 < 追 伸 > R3.6.9 記
 タイトルとは まったく関係ないですが、ノート替わりです。

門の下 自動車の上で 子育てしていたツバメが、本日 全羽 巣立ちました。実は 2日前に 1羽 巣から出ていたのですが、また巣の中に戻ってしまってました。どうやら 兄弟 4羽 揃うのを待ってたようです。写真は 2日前 (R3.6.7) の様子。今年は 今のところ 納屋には戻って来ず、全体的に見ましても 飛び交ってるツバメは、例年に較べ 相当 少ないように感じてます。


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