石木川まもり隊

石木川を守ること  それは里山を守ること  それは海を守ること  それは未来を守ること  
ここにダムは要りません

重機撤去、8ヶ月ぶり工事中断

2016年01月29日 | 付替え道路工事

今朝の新聞報道の通り、昨日工事現場から重機が撤去されました。

昨年6月12日早朝予告無しに進入し、地権者の怒りを買った重機搬入。

あれから7ヶ月半。

現場で少しだけ使用され、後は眠っていた重機や資材がやっと撤去されました。

その様子をお届けします。

 

9時半、雨の中、地権者や支援者に見守られながら作業が始まりました。

まずは、このメインゲートを開かねばなりませんが、これが最大の難関。

 

昨年9月30日未明(午前2時頃)、県による重機搬入未遂を境に、

警戒を強めた地権者側はゲートを厳重に封鎖しました。

竹の棒やネットや針金だけでなく、イガグリのオマケまで付けていたのです。

以来ここは、まる4ヶ月、開かずの扉となっていました。

 

ガチガチに縛られた紐をハサミを使わず根気よくほどいたり、

 

 

針金で縛られたところは、ペンチ等できってゆきます。

こちらは何をしているかわかります?

紐に括りつけられた栗のイガを、1つ1つ丁寧に外しているのです。

これを括り付けた人も、どんなに大変だったでしょう。

作業員がフェンスを乗り越えて行かないよう、それを願って、

イガにちくちく刺されながら、痛みをこらえ結びつけていったことでしょう。

そして今日、それを一つ一つ外していた職員も同じように、ちくちくとした痛みを、

冷たい雨に濡れた指先に感じていたことでしょう。

 

ようやく左側のフェンスが開きました!

続いて右側も開きました!

そして、橋の直前に設置された看板と金棒も取り除かれ、

いよいよ撤去のための車両が入って行きます。

1番手の車両は・・・衛生車です。

現場用の簡易トイレを運び出す前に、中のものを吸い取らねばならないですからね~

計5台の車両が入って行きました。

衛生車はすぐに出てきました。

中には何もなかったそうです。

4ヶ月も経過していたので、全て大地に沁み込み分解されてしまったのでしょうか?

空っぽのトイレをいま車に積み込んでいます。

 

そんな様子を、みんな飽くこともなくずっと見守っていました。

 

しばらくして荷物を積み終えた車が戻ってきました。

ショベルカー1台と、測量用の資機材など。

ほぼ1時間で撤収作業は完了。ゲートも閉じられました。

誰かが「監視カメラも外さんと」と言うと、

ダム事務所長は「いや、それはできません。管理責任がありますから」と答え、

集まってきた地権者や支援者と少しだけ対話を交わしました。

もういい加減でダムは諦めてくれ、止めてくれ、知事に進言してくれと訴える人たちに、

私はダム事務所の所長としての任務を最後まで全うする。

県はダム推進、皆さんは反対。

どこまでいっても平行線。

何か打開策はないか考えた。

考えに考えを重ねた。

しかし、私にはできることとできないことがある。

私にダムを止めることはできない。

私にできることは、何としても衝突を避けること。

それだけ。

それだけを念じてやってきた。

残り2ヶ月も、その方針で、職務を全うする。

と答え、去っていきました。

 

ともあれ、しばし、工事は中断です。

明日から、ここも静かになるでしょう。

一番喜んでいるのはお隣のK建設の皆さんかな?

会社の駐車場にテントを張らせて頂いて、大勢の人がうろちょろして、大迷惑をかけているのに、

文句も言わず温かく見守っていただき、いつも本当に感謝しています。

 

K建設の前を流れる石木川。

昨日の石木川は雨で水嵩が増し、いつになく勢いよく流れていました。

それはまるで、石木川も工事中断を喜んで、踊りはしゃいでいるように見えました。 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。