幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

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 もし、せめてもそれさえできたなら

2010-10-31 23:43:36 | Weblog

 
 
  今日はたらふく食べた
 
  食べることを我慢しなかった
 
  外は冷たい雨が降っている
 
  とっても気持ちがいい
 
  ここがもし山の中なら
 
  そして周りになにもなく
 
  静かで
 
  風の音が聞こえるだけだったら
 
  もっと気持ちいいだろうに
 
 
  都会の住宅街だと
 
  車は走るし
 
  夜中なのに歩く人の話し声が聞こえたり
 
  窓を開けていると
 
  雨の音だけに
 
  耳を澄ませていられない
 
 
  それに明日の仕事のことを考えると憂鬱になる
 
 
  考えなければいい
 
  この夜だけに意識を合わせ
 
  雨の音だけを聞いていればいい
 
 
  もしそれだけさえできたなら・・
 
 
  そんな歌があった
 
  もし、雨の音さえ聞けたなら・・
 
 
  もし、夜が永遠だったら
 
 
  それだけで幸せ
 
 
  もちろん、命は終わりを告げるだろう
 
  太陽が昇らない永遠の夜
 
  でも、ずっと静かでいられる
 
  ずっと祈っていられる
 
 
  もし、冷たい風が吹いてくる夜が永遠だったなら
 
 
  ずっと詩を考えていられる
 
 
  たったひとりの夜よ、永遠なれ!
 
 
  なにもいらない
 
 
  光も、熱も、言葉も
 
 
  でも、夢の中でなら
 
  海もいいかも
 
  夏の海
 
 
  夢の中なら
 
  あなたに会って
 
  お話して
 
  お茶を飲んで
 
 
  笑うのもいいだろう
 
 
  いつか想い出になるような
 
  輝く時を過ごせるだろうか
 
 
  もしあなたと逢ったなら
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
  
   
   
 
 
  
 
  

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