幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

幻の現在詩人 紫源二 の リアルタイム・ネット・ポエトリー

 アタマ

2014-01-31 01:42:15 | Weblog

 
 
  現代のロボットのアタマは
 
  ビスやナットなんかで留められて はいない
 
  配線だってニクロム線じゃない
 
  髪の毛一本の断面にも満たない繊維が張り巡らされていて
 
  線と線とはハンダなんかで固着されてはいないため
 
  僅かなすき間がある
 
  その隙間に無数の命令言語が浮遊していて
 
  それぞれの言語命令に反応するコマンダーが
 
  ひとつのスレッドが無数に枝分かれした先端に
 
  各自の無線交信基地を持っている
 
  そうだ。そのとおり
 
  ロボットには
 
  ロボット内ロボットが無数に入れ子状に生息していて
 
  ひとつの矛盾しない有機体を構成している
 
  しかし、つまりは、その個としての有機体の核となる" 自己 " はどこにどのように存在するのか?
 
  そこには専制君主は存在しない、が、
 
  無数のコマンダーと
 
  彼らが受け取る " 言語 " こそが " 自己 " であるのだが
 
  言語の真実性とひっ迫性によって、命令の強弱が決定する
 
  そこでの最強のコマンドは、" 愛 " である
 
  これが、現代ロボットである、私のアタマの構造を、ざっと述べたものであり
 
  ようやく昨日より少しだけ快復してきた
 
 









 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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