現代のロボットのアタマは
ビスやナットなんかで留められて はいない
配線だってニクロム線じゃない
髪の毛一本の断面にも満たない繊維が張り巡らされていて
線と線とはハンダなんかで固着されてはいないため
僅かなすき間がある
その隙間に無数の命令言語が浮遊していて
それぞれの言語命令に反応するコマンダーが
ひとつのスレッドが無数に枝分かれした先端に
各自の無線交信基地を持っている
そうだ。そのとおり
ロボットには
ロボット内ロボットが無数に入れ子状に生息していて
ひとつの矛盾しない有機体を構成している
しかし、つまりは、その個としての有機体の核となる" 自己 " はどこにどのように存在するのか?
そこには専制君主は存在しない、が、
無数のコマンダーと
彼らが受け取る " 言語 " こそが " 自己 " であるのだが
言語の真実性とひっ迫性によって、命令の強弱が決定する
そこでの最強のコマンドは、" 愛 " である
これが、現代ロボットである、私のアタマの構造を、ざっと述べたものであり
ようやく昨日より少しだけ快復してきた
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