幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

幻の現在詩人 紫源二 の リアルタイム・ネット・ポエトリー

無一文の夢

2014-07-22 23:13:25 | Weblog

夢みたいに支離滅裂なのにも慣れたベッドの上

それなのに空にはぶ厚い雲

陰っているのは僕の目の方かもしれないのに

この蒸し暑さ、尋常じゃない

劇場に入るにはチケットがいるが

夢を見るにはうとうとすればいいだけ

一度入ったら抜け出せないストーリー

見ず知らずの男女と話をしている

演技じゃない、これは演技じゃない

夢だ

会ったばかりだというのに

もう契約書を交わすなんて

どんなもの掴まされるかわかりゃしない

それなのに、高価な買い物、惜しげもなく

支払いはドルそれとも円?

リラやルピーもあるよ

ところで僕、何買ったんだっけ?

そんな大金払って

アメリカの債券買うのだけは馬鹿げてるよ

デパートのワンフロワー買ったって?

覚えがないな

シャネルにドルチェ&ガッバーナの服

ロールスロイスにベンツの車

ティファニーにブルガリの宝石

それで全部で幾ら?

ちょっと待ってくださいよ

僕は、無一文なんですけど








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