幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

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 たった一度

2010-09-07 23:34:51 | Weblog

 
 
  さっき木枯らしが吹いて凍えそうになったかと思ったら
 
  今度はべたついた潮風に真夏の蒸し暑さがからみついたような熱気
 
  でも本当は
 
  エアコンのリモコンをたった一度、ピッと押しただけ
 
  即効ってやつ
 
  押したり、解除したり
 
 
  スイッチひとつでこんなに簡単なのに
 
  未だに難しいことがある
 
  たとえばあなたに会うこと
 
 
  いつどこでどうやって?
 
 
  でも本当は簡単
 
 
  だれかほかの人のようにはいかない
 
  すでに見たストーリーのようにはいかない
 
  当たり前のこと
 
  ただそれだけのこと
 
  なぜなら
 
  一瞬一瞬はオリジナル
 
  あなたとわたしもたったひとつ
 
 
 
  
 
  一杯の水
 
  
 
  たったひとことの言葉
 
 
 
  一度だけの夜
 
 
 
  それとも朝
 
 
  
  昼でもいい
 
 
 
  なにもしなくてもいい
 
 
 
 
 
  たった一度
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
 

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