幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

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 揺れる大地に降りやまぬ雨

2013-09-15 01:51:05 | Weblog

 
 
 ゆっくりと地上の大地が揺れている
 
 人間の抱いてきた恐怖、狂気がすっかり全部吐き出され、
 
 浄化されるのを待っている
 
 でも、それらのネガティビティーを表に出すと
 
 今までじっとこらえてきた大地が
 
 大きく揺れ始める
 
 愛や慈悲よりも憎しみやさげすみの方が
 
 この地上の俗世間では頻繁に表現されてきたし
 
 さげすみ、差別、憎しみだけが
 
 国家財政の借金のように大量に蓄積されてきたから
 
 やむを得ず、この地上に生きるのだったら
 
 これら醜い差別が存在することを認めざるを得ず
 
 でも、できるだけその悪臭を嗅がないように、目に触れないように
 
 今までは、鼻をつまみ、目を伏せて
 
 避けて通るしかなかったのが
 
 それらを根こそぎにしようと思えば
 
 本当は、この地上にも
 
 美や愛や平和を表現しなければならないのに
 
 地上の僕は今ではもうすっかり、
 
 表現する恐怖、美に対する罵倒、平等への憎しみ、金銭欲の狂気にすっかりとり囲まれて
 
 天上の平和のパワーよりも地上の諍いのパワーの方が大きく
 
 あの世の幸せよりもこの世の怒りの方が大きいから
 
 グラグラと天と地が揺れて
 
 嵐が吹き荒れて
 
 全てを根こそぎにしてしまうまで
 
 地上を浄化するために
 
 大地は揺れ
 
 大雨が降り
 
 嵐はやまず
 
 雷は鳴りやまない
 
 それでも、天にあるごとく地にもあらしめたまえと祈るとき
 
 地上に破壊が始まるのは避けられない
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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