暗いアトリエ
蛍光灯は壊れて点滅している
なぜか悪霊が出そうなほど寒い
こんな部屋に居られるのは私くらいだろう
他の人なら不気味でいられないような波動の部屋
そこで絵を描く
とても孤独で
底辺の底辺の底辺に成り下がった感じがする
だれだれ有名アーティストみたいに
華々しく芸術的ではない
それとはまったく逆
作画する作業はまるで水をかぶって懺悔しているみたい
今流行りの引き寄せだかポジティブシンキングとは縁もゆかりもないほど
徹底的にネガティブに
鋭利なエネルギーは冴えている
頭の血管が切れそうなほど
凍え死にそうなくらい
孤独を感じながら
そんなアトリエの中で
作画する
だから希望は
描かれた絵の上にしかない
絵筆の一つ一つが
この苦悩からの逃避として
行為を許されない
苦行を課せられているかのように
やることすべてが間違っているのだが
ただ一つしかない正解は
綱渡りの一本のロープの上を
右にも左にもまったくブレないように
とりあえずは闇の中を進むしかない
そのように
絵筆を走らせる
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