幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

幻の現在詩人 紫源二 の リアルタイム・ネット・ポエトリー

暗いアトリエでの作画

2019-04-02 22:20:07 | Weblog

暗いアトリエ
蛍光灯は壊れて点滅している
なぜか悪霊が出そうなほど寒い
こんな部屋に居られるのは私くらいだろう
他の人なら不気味でいられないような波動の部屋
そこで絵を描く
とても孤独で
底辺の底辺の底辺に成り下がった感じがする
だれだれ有名アーティストみたいに
華々しく芸術的ではない
それとはまったく逆
作画する作業はまるで水をかぶって懺悔しているみたい
今流行りの引き寄せだかポジティブシンキングとは縁もゆかりもないほど
徹底的にネガティブに
鋭利なエネルギーは冴えている
頭の血管が切れそうなほど
凍え死にそうなくらい
孤独を感じながら
そんなアトリエの中で
作画する
だから希望は
描かれた絵の上にしかない
絵筆の一つ一つが
この苦悩からの逃避として
行為を許されない
苦行を課せられているかのように
やることすべてが間違っているのだが
ただ一つしかない正解は
綱渡りの一本のロープの上を
右にも左にもまったくブレないように
とりあえずは闇の中を進むしかない
そのように
絵筆を走らせる





















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