幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

幻の現在詩人 紫源二 の リアルタイム・ネット・ポエトリー

豪雨と落雷の後に (2)

2019-09-01 03:42:41 | Weblog

仕事から帰り
玄関を入るとすぐに
猛烈な雨が降りだした

叩きつける雨音
耳の鼓膜が破れそうな
頭が割れそうな
雷が鳴って
近くに落ちたのだろう
地面が揺れた

点けたはずの部屋の明かりが消えて
暗がりの中で着替えていると
窓ガラスが光った

また雷が落ちたのだろうと思った
でも音が聞こえない
バラバラと降る雨の音がするだけ

でもよく見ると
窓ガラスは濡れていない

おかしなと思って窓を開けてみた

するとなぜか降っているはずの雨は降っていない

二階から見渡せるいつもの風景が見える
遠くの新宿の高層ビルの光が見える

でもその辺りの空がなぜかネオンのように青く光っている

その夜は疲れていたから
ベッドに入ってすぐに寝てしまった


夜中に目が覚めて
シャワーを浴びに行ったら
そこに誰かが立っていた

まるで青いネオンでできているような
セルロイド人形のような人で
目は緑色のレーザービームのように光っていた

























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