幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

幻の現在詩人 紫源二 の リアルタイム・ネット・ポエトリー

 今年の桜

2011-04-13 20:40:54 | Weblog

 
 
  桜が僕のためにだけ咲いている
 
  はやく死ねと言って咲いている
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 夜の鼓動

2011-04-13 00:35:03 | Weblog

 
 
  僕の身体は重く
 
  頭も回らない
 
  眠っても休まらず
 
  悪夢を見ては目を覚まし
 
  目覚まし時計を見つめる
 
  まだ夜中だというのに
 
  もうすぐ起きなければならないような気がする
 
  楽しい夢も見られないし
 
  ぐっすり眠ることもできないのだから
 
  結局は
 
  また寝返りを打ち
 
  心臓の鼓動を聞く
 
  心臓の鼓動は速く
 
  こんなに速く打つのなら
 
  早く死ぬのだろうなと思う
 
 
  一生とは心臓の鼓動なのだ
 
 
  快楽もなく
 
  ただ速くなったり遅くなったりして
 
  終いには止まるのだ