幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

幻の現在詩人 紫源二 の リアルタイム・ネット・ポエトリー

 神秘的なこと

2010-10-21 00:54:25 | Weblog

 
 
  赤い夕方
 
  雲が天使の彫刻のようにこっちを見つめている
 
  こんばんわ!
 
  なにかの予兆?
 
  それだったら教えてよ
 
  これから起きること
 
 
  ありきたりのことじゃつまらない
 
 
  とびっきり神秘的なことがいい
 
 
  夜は真っ暗で
 
  何も見えないのに
 
  何かが起きるなら
 
 
  とびっきり不思議なことがいい
 
 
  運命なんて誰にも占えないから
  
  踏み外したって
 
  エッジを超えたって
 
  OKだろ?
 
 
  だって夜は真っ暗で
 
  何も見えないから
 
 
  何の予兆か教えてよ
 
  これから起きること
 
 
  とびっきり神秘的なことがいい
 
 
  もう、日常に飽きているんだ
  
  
  新しい実験がしたいんだ
 
 
  新しい物語を読みたいんだ
 
 
  ただのありふれた言語で書かれたものじゃなくて
 
 
  シンボルで書かれた暗示
 
 
  例えばそれは
 
 
  定食屋のメニューみたいに
 
 
  見慣れたものに見えるけど
 
 
  本当は全然ちがう
 
 
  本屋には売っていない
 
 
  誰が読んでも面白いというわけじゃないし
 
 
  第一、意味が分からない
 
 
  でも
 
 
  なにかのサインのように
 
 
  読む人が読めば解る
 
 
  とびっきり神秘的な方法で
 
 
  書かれてる
  
  
  
  それが何なのか
 
 
  真っ暗な夜の中で考えるんだ
 
 
  これから起きる
 
 
  とびっきり神秘的なこと