幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

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 価値あること

2010-03-07 02:38:13 | Weblog

 
 
 もし、価値あることがあるなら
 
 それをするだろう。
 
 もし、あるならね。
 
 
 ありそうだけど、
 
 もしあったとしても、
 
 ぼくにはできない。
 
 できそうにない。
 
 
 彼女はやっている。
 
 彼はやっている。
 
 
 でも、
 
 ぼくにはできそうにない。
 
 もしかしたら
 
 ないかもしれない。
 
 ないかもしれないから、
 
 ぼくにはできそうにない。
 
 
 だったら彼女、彼がやってるのは何?
 
 
 ぼくにはわからない。
 
 ぼくにはわからない。
 
 
 でも、きっと価値あることなんだろう、と思う。
 
 きっと
 
 きっと
 
 すばらしいことなんだろう。
 
 だって
 
 金メダルや銀メダル
 
 トロフィーに表彰スピーチ
 
 拍手喝采
 
 それって価値あることだからでしょ?
 
 
 でも、ぼくにはできそうにない。
 
 
 ぼくは、まだ、さがしてる。
 
 ほんとうにそんなものがあるのか、ないのか
 
 まださがしていて、
 
 ないような気がしている。
 
 ないような気がしているから、
 
 ぼくにはできないような気がしている。
 
 ぼくにはできない。
 
 
 ぼくはなにもできない。
 
 
 なにもできない。
 
 
 価値あることなど
 
 
 なにもできない。
 
 
 ぼくにはできない。
 
 
 ぼくは絶対できない。
 
 
 ぼくには絶対できないんだ。
 
 
 価値あることなど、なにひとつできない。
 
 
 そんなの、どこさがしても、みつからないから。