薄暗い部屋の隅を見ると
なんだか無限に遠いような気がする
じっと眼をこらしても見えない
見えるような気がするのに
どうしてかわからない
どうしてこんなに魅かれるのかわからない
小さな光が見えるのだ、否、見えるような気がするのだ
それが小さければ小さいほど
なぜか いとおしく感じる
原初の記憶がはぐくまれる小さな体、脳
小さな目が見る世界は
部屋の隅ほどにも隔たっていない
それがどこかも知らずに
空想は旅に出る
きみには分かるだろ?
小さな光が輝く空を
孤独な者だけが見つめるわけを
だから昨日見た夢を思い出せなくても
また明日を迎えられる
記憶はレコード盤に刻まれた一本の螺旋
くるくる回転しながら
どんどん中心に近付き
終わりがくるまで叫び続けるシンガー
手を叩いてステップ踏めば
ラララン ラン ララ
ショーは終わらない
幕は下りない
朝は来ない
夢は醒めない
気分はどう?
今夜も?
また昨日と同じように
ハッピー?