幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

幻の現在詩人 紫源二 の リアルタイム・ネット・ポエトリー

 一番の望み

2008-07-23 01:22:05 | Weblog

 

 ことばを
 
 こんなことに使ったらどうだろう
 
 つまり
 
 私的言語
 
 だれにも通じない個人言語
 
 
 あーあ
 
 失敗した
 
 もう
 
 ひとりでなくなった
 
 
 きっとひとりでいたいのだ
 
 いつまでも永遠に
 
 それが一番の望みなのだ
 
 かねてからの
 
 生まれ落ちたその瞬間からの
 
 
 それなのに
 
 こんな不自由な体を持って
 
 自由にもできない
 
 ただ振り回されて
 
 
 いつになったら
 
 たったひとりの
 
 永遠の自由が得られるのか
 
 記憶も思考も感情もなく
 
 ただ
 
 永遠の一なるものへと
 
 消えていく
 
 そのためにだけ
 
 今が
 
 ある