幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

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 きみはぼくを

2006-04-28 05:28:16 | Weblog

 
  ねえ
 
  きみ
 
  ぼくが
  
  きみのこと
 
  こうしておもってること
 
  きみはしらない
 
 
  だから
 
  さっき
 
  いってきたよ
  
  だれもいない
 
  まっくらなよるの
 
  じんじゃのもん
 
 
  さっき
 
  いってきたよ
 
  たのしいさいごの
  
  おもいでのひ
 
 
  だから
  
  きみがいるところに
 
  さっき
  
  いってきたよ
 
 
  だれもいない
  
  まなつのうみの
  
  まっくらなよる
 
  
  きみは
  
  くじらのうたでも
 
  うたうだろう
 
  かなしいしらべ
 
 
  ぼくはすきだよ
  
  こえがでないけど
 
  ぼくはさけぶよ
 

  きみのひとりごと
 

  きいたのは
 
 
  このあいだの
 

  だれもいないよる
 
 
  あなたは
  
  うつくしいと
 
  ぼくはいったっけ?
 
  ぼくはだれに
  
  いったっけ?
 
  しゃべれないいんだ
  
  さけぶことも
  
  できないんだ
 
  でも
  
  あかいしたを
  
  ぬかれたわけじゃないよ
 
  ぼくは
  
  きみの
  
  したを
  
  みている
 
  
  だってきみは
  
  こわいほど
  
  やさしんだ
  
  ぼくを
  
  あいしているなんて
 
  きみはずいぶん
  
  かわってるね
  
  もしそうなら
 

  このよのうつくしいできごと
 

  しぬまでに
 
  こどもが
  
  ろうじんに
 
  しつもんすること
 
  
  ぼくにはこたえられるよ
 
  それは
 
  きみをすきなこと
 
  それをきみに
 
  いえること

  でも
 
  きみは

  ぼくを
 
  すどおりする