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今日は午後3時から死刑廃止を推進する議員連盟役員会を行った。開会時には、
亀井静香(会長・国新)、加藤紘一(幹事・自民)、仙谷由人(幹事・民主)と私(事務局長・社民)が揃い、少し遅れて共産党からも、公明党からも幹事が参加してくれた。今日は、長く検討してきた事務局長案を提示して議論をしていただいた。配布したメモをここに掲載したい。

2008年3月4日

死刑廃止議員連盟役員会メモ

死刑確定数・及び執行数の急増を受けて
 
鳩山大臣の就任以後、問題となった「ベルトコンベア・乱数表」発言の後に、12月7日に3人、2月1日に3人と、わずか2カ月弱の間に6人の死刑執行をするという事態となっている。まさに、12月18日に国連総会で決議された「死刑執行停止決議」に背反し、性急に逆コースの「大量処刑時代」に道をひらくものとなっている。議員連盟としては、鳩山法相に度々抗議の申し入れを重ねてきたが、一向に耳を傾ける気配はなく「死刑執行」を年中行事化しようとさえしている。

 法務省が死刑執行を加速している背景には、近年「確定死刑囚」が急増していることがあげられる。昨年は23人の死刑が確定した。別紙にあるように、死刑判決は平成15年の2人から、16年(14人)、17年(11人)、18年(21人)、19年(23人)と急上昇しており、確定死刑囚の数も急膨張している。

 一方で杉浦法務大臣の執行ゼロから一転して、長勢法相は10名、鳩山法相6名と執行数も急ピッチである。法務省刑事局は、100人を上回る人数を処刑対象としているものと推測され、このままだと今年は2桁台の執行が不可避の状況となっている。

1年後に迫る裁判員裁判に特例を設ける(「死刑ルール」)

 昨年、刑事訴訟法改正案が成立し、この10月から犯罪被害者の家族等が「被害者参加人」として法廷で検事と並び、尋問・求刑が出来るようになった。いわば、検事の論告求刑と被害者参加人からの求刑が二重に行われることになり、従来語られてきた「裁判員裁判の法廷」の姿も一変することになる。

 最近の急激な死刑判決の増加は、職業裁判官が犯罪及び過失事件に対しても厳しい処罰を求める「世論」に接近する傾向の現れであり、量刑基準が厳罰化に向って進行しているのはまぎれもない事実である。ここに6人の裁判員が加わる裁判員制度が始まった時に、この厳罰化傾向が抑止され、冷静かつ慎重に止める評議・評決になるかどうかに懸念を抱くものである。

 裁判員制度の本格実施(来年5月迄)を前に、国民の誰もが裁判員に選ばれて「死刑」と向き合う判断を迫られる以上は、「死刑」の選択について、より厳格で集団意識や感情に流されることのない冷静な判断を保証するための裁判員法改正案を提案したい。同時に「死刑か、無期か」というあまりに落差の大きな選択の前に、中間刑としての「重無期刑(事実上の終身刑)」(03年議員連盟案)を設けることもあわせての法整備としたい。

裁判員裁判において、死刑判決を出す場合にのみ、全会一致を条件とする。多数であっても、全会一致に至らない場合は、新たに創設する重無期刑と決することにする。

 裁判員裁判においてのみ「全会一致の死刑ルール」を定め、裁判所法77条の「過半数の意見(多数決)」原則の特例とする。なお、特例は最高裁判所の違憲判断において「過半数」でなく「8人以上の裁判官の意見の一致」を絶対条件としている例(最高裁判所判事事務処理規則12条)などがあり、とりわけ重い判決について特例を設けているものと考える。

[以上]

以上の私案を提案して、出席議員からの意見をいただいた。議論は白熱し予定時間をはるかにオーバーした。今後、今国会での提出をめざしながら、法案に近づけるための作業を行うことにした。「死刑制度」と「裁判員制度」を根底から国民・市民が考え議論することが、今ほど必要な時はない。


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