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イタリアが悲しみにつつまれ揺れている。

イタリアの新聞『マニュフェスト』の女性記者、ジュリアーナ・スグレナさん(56歳)は、イラクで拘束されて人質となっていた。インターネットで「イタリア軍撤退」を泣きながら訴えるスグレナさんの映像が流れ、無事を祈る声はイタリア全土に広がっていた。

粘り強い交渉によってついに解放されたスグレナさんを載せた車は、バグダッド空港手前700メートルの所で米軍の投光機に強く照らされ、3~400発の銃撃を受けた。スグレナさんは負傷し、同乗していたイタリア国防省の情報機関高官として解放交渉にあたったニコラ・カリバリさん(50歳)がスグレナさんをかばって銃弾を浴び死亡した。

イタリアは3000人の兵士をイラクに派遣しているが、国内からは「即時撤退」の声が高まるのは間違いない。日本の外交官2人が自動車で走行中に銃撃を受けて殺害された時、米軍は遺体ものとも証拠物を現場から持ち去ってしまった。襲撃したのはイラク武装勢力だったのか、アメリカ軍の誤射だったのか-----私たちの抱く疑問は決着していない。

香田証生さんがイラクで拘束された時、小泉総理は「テロリストには屈しない」と藪から棒に言うだけで、今回のイタリア情報当局のような懸命の水面下での交渉を放棄した。『マニフェスト』と言えば左派の新聞であり、現政権を強く批判するメディアである。

小泉政権の閣僚なら、自国の反体制メディアの記者が拘束されても、せせら笑うように「自己責任論」を繰り返すだけだろう。生命をかけてスグレナさんを守ったカリバリ氏とは雲泥の差だ。

イタリアの世論と政権の選択に注目しよう。サマラからオランダ軍の撤退が始まった今、イラクに駐在するイタリア軍の動向は日本の運命と直結している。


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