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ついに悪い予感が現実のものとなった。昨日のブログの「今週は、週末の千葉補欠選挙のために法務委員会も穏やかな様子。しかし、選挙前の笑顔は仮の姿、来週以降に行われるかもしれない共謀罪へのアクセルにも警戒を怠らないようにしたい」と結んだ部分は、訂正して取り消すこととする。選挙前の笑顔は強面に転じ、与党は共謀罪審議再開を今週の金曜日21日に行うことを突如として提案、連休前には一区切りつけたい=採決したいと投げかけた。到底、容認できないと民主党の平岡秀夫理事は抵抗したが、最後には採決で与党の賛成多数で「共謀罪審議再開」がセットされた。私たち野党も不意打ちをくらったことに怒りを表明しようと、夕方5時すぎに緊急記者会見を行った。以下、その内容をお伝えする。

「今国会の法務委員会で最重要法案と認識している共謀罪について、本日、与党側から一方的に、審議入りの通告が行われた。本来、与野党で合意していた21日の刑法・刑事訴訟法改正案(罰金刑導入など)の審議だけだったが、突然にその審議採決の後で、与党による『共謀罪与党修正案の提案理由説明・1時間与党質疑』をしたいとの提案があった。事前に何の話もなく、その提案を受け入れるわけにいかないと抵抗したが、与党側は強硬で平行線の議論が続いた。最終的には石原伸晃委員長の『質疑には入らず、提案理由説明まで行うということでどうか』という提案を理事会採決で野党の反対にもかかわらず決定した。619もの対象犯罪に新たな共謀罪をもうける法案に、私たちは『テロ対策』にふさわしい国際性(国境を超えて行われる越境性)を付加すべきだと考えるし、与党の修正はきわめて不十分なものでしかないと考えている。それにしても、問題法案として過去何度にもわたって成立をみることが出来なかった共謀罪を、法案審議の出口(採決日)をあらかじめ提示するようなやり方は国会の空洞化を招くもので、野党側としては厳しく対応していきたい」(民主党平岡秀夫理事・高山智司理事と私のブリーフの概要)

理事会に参加しながら、デジャヴ(既視感)に襲われていた。7年前の1999年の春、盗聴法(通信傍受法・組織的犯罪対策法)が審議入りしようとした時も、桜の散ったこの季節だった。「自民党国会対策委員会の手前、1回だけは審議をやらせてほしい」との言葉に幻惑されて、行われた質疑の最後に「参考人出頭要求」が突如として動議で出され、野党側は総反発したが、採決を強行。その後、盗聴法は問題法案となって、衆議院では野党退席、参議院では8月の徹夜国会で強行突破されたというあの記憶である。その時の委員長は杉浦法務大臣であり、当時を知る人も何人かいるが、多くの委員は入れ替わっている。強行採決後は、繰り返し理事懇談会が開催され、対決状態が続いた。

鈍く重い「権力意志」がそうさせるのか。現在の巨大与党状態であれば、野党を懐柔して,採決などの手段を取らずに与野党合意で審議をセットすることも十分できるはずだ。しかし、この「共謀罪」だけは理屈も何もない、とにかく1週間で法務委員会を通過させてやるという強硬姿勢が前面に出てくるのは、なぜだろうか。冷たい、ひやりとした「権力意志」が時として衣を脱ぐことがある。明日の新聞が大きく書いてくれるといいが、国民の多くは「共謀罪」など聞いたこともなく、また内容もまったく知らない状態で、市民運動もメディアの側も対応をしかねるような速度で暴走審議を行う大義はどこにもないはずだ。

大変なことが、国会で起きている。しかし、さらに大変なことは、今それを多くの人びとが知らずに、後の時代に「エッ、こんな法律いつ出来たのか!」と驚いてももう遅いという流れに政治が瓦解していることである。深刻な事態だが、知恵を練って打開の道を考えていきたい。



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