かんぽの宿等のオリックスへの一括譲渡問題に端を発した「郵政民営化の闇」は、この間は西川社長の続投阻止を強固に主張する鳩山邦夫総務大臣への与党内での包囲網が縮まり、麻生内閣を揺るがす火種となって表面化してきている。「かんぽの宿等一括譲渡」と銘打って「競争入札」を偽装しながら、完璧なデキレースで「密室の商談」を重ねて、国民と国会を欺いた日本郵政西川社長は、本来なら自ら辞職するのが相当だ。もしかしたら、西川社長自身は身を引きたいという気持ちがあるのかもしれないが、小泉元総理ら「郵政民営化」の旗を振った訳ありグループが目の色を変えて、麻生総理に迫り「鳩山総務大臣を切れ。西川は続投以外にない」と圧力をかけているのは、なぜだろうか。
今回の「かんぽの宿・郵政民営化」問題を追及してきた私は、早い段階からこの問題は「逆郵政選挙」に膨張すると予言してきた。
→「逆郵政政局か」2月13日どこどこ日記
→次の選挙は逆郵政選挙になるかもしれない(早野透さん)
2月中旬は、「かんぽの宿・郵政民営化」をめぐる議論が国会でヒートアップし、
街頭でも「徹底して追及してね」と声をかけられた。そのすべてを一言で語ることは困難だが、「郵政民営化は改革の本丸だ」と勢い込んだ小泉元総理が「国民投票」だと称して行った4年前の選挙に「だまされた」と怒っている人たちが、この議論の行く末を見守った。その流れを突然遮断したのが西松建設に絡んだ小沢秘書逮捕事件だったことは特筆しておきたい。しかし、ニューヨーク・タイムズにまで「国策捜査」批判が記事となって世界に配信された今、もう一度、日本郵政の西川社長の続投をめぐってこの問題が浮上してきたのである。
昨日、民主党・国民新党と社民党との「かんぽの宿疑惑追及PT」が開催され、3党として、延長国会で新たに衆参両院の総務委員会を主戦場に徹底追及を行いつつ、西川社長の続投という、国民世論に背を向けた麻生内閣の姿勢を強く批判していくという確認がなされた。また、麻生内閣がもし西川続投を容認したとすれば、その内閣は信任に値せずということで、与野党逆転している参議院での「問責決議案」を視野に入れて、解散・総選挙に追い込んでいく姿勢を強めることも確認した。
西川氏続投なら首相問責を=3野党幹事長会談呼び掛け-社民(時事通信)
社民党の重野安正幹事長は4日午前の記者会見で、日本郵政の西川善文社長の続投を麻生太郎首相が容認した場合は、参院で首相に対する問責決議案の提出を検討すべきだとの考えを示した。既に国民新党とはこうした認識で一致しているとし、民主党の協力を得るため、野党3党の幹事長会談を呼び掛ける方針も明らかにした。
会見で重野氏は、日本郵政の「かんぽの宿」譲渡問題などに触れて「内部規律も含め、西川体制に緩みありと受け止めている」と指摘。「鳩山邦夫総務相が西川氏は責任を取るべきだと言っているのは十分理解できる」と述べた。
(2009/06/04-12:44)
[引用終了]
今回の西川社長更迭阻止の動きの中で、「郵政民営化を否定することになると、政局になるぞ」という脅し文句が麻生内閣を揺さぶっていると伝えられている。小泉元総理らの意向は、「逆郵政政局」ではなく「第2次郵政政局」なのだろう。それでも、私たちにとっては「逆」だろうが「第2次」だろうが、最高の球筋で投げられたボールである。国民は忘れていない。あの4年前の夏に、芝居やオペラ、歌舞伎の鑑賞で鍛えた「名演技」で「改革」という言葉に悔しくもだまされてしまったことを、だ。「賃金が半減する改革」「医者が病院からいなくなる改革」「障害者から生存権を奪う改革」「地方を疲弊させる改革」など、多くの国民にとっていいことが何もなかった「改革騒動」の結果が今の社会だ。
ところが、甘い汁を吸った連中がいるというのが判明したのが「かんぽの宿問題」だ。規制緩和の旗を振って、自らそのビジネスを譲り受けて肥え太る「改革利権」企業の姿が白日の下にさらされたからだ。まさに、その代理人が「西川社長断固続投せよ」と叫んでいる人々であろう。
私たちは「逆郵政政局」を歓迎する。今度こそ「自民党をぶっ壊す」と称して、日本社会の土台を侵食した「小泉構造改革」と訣別するかどうか、国民に聞いてみたい。民主党も、そこに舵を切るべきではないか。
(お知らせ)
■ かんぽの宿・郵政民営化を問い直す杉並集会
「改革」とは何だったのか?「郵政民営化」、それは「私物化」だったのではないか?徹底的に問い直します!
▼2009年6月15日(月)19:00~
会場: 杉並産業商工会館
(JR阿佐ヶ谷駅下車徒歩5分・丸の内線南阿佐ヶ谷駅下車徒歩3分)
話し: 長谷川憲正さん(参議院議員・国民新党)
原口一博さん(衆議院議員・民主党)※参加予定※
保坂のぶと(衆議院議員・社民党)
参加費: 無料
主催: かんぽの宿・郵政民営化を問い直す杉並集会実行委員会

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