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昨日は、「八ッ場ダムは、かくして止まる」(全水道会館)に参加して、「八ッ場ダムの57年と政権交代」というタイトルで45分講演をさせてもらった。「住民訴訟5周年」と銘打たれたこの集会には、長年にかけて八ッ場ダムに関わってきた人々がいて、私が話すのにふさわしいかどうか躊躇したが、夕方まで3時間半に及んだ集会である方向性は見えてきたのではないか。

昨日の私の話を八ッ場ダムをストップさせる埼玉の会が要約してくれたので、
以下に引用させていただく。

[引用開始]

◆講演「八ッ場ダムの57年と政権交代」

政権交代後のメディアの歪んだイメージ操作の酷さや知られていない八ッ場の水質に関わる品木ダムのこと。週刊朝日に書いたら評判になって売り切れ状態。

10月初めに手紙をもらって知った戸倉ダムが水質も水没保障も建設費も八ッ場より好条件なのに埼玉県知事の主導で水需要の減少により一方的に中止になった後
八ッ場ダムの事業費が倍以上になったこと。

河川局の発信している情報によるムードで世の中が動いていて知事連合がそれを後押ししていること。

有識者会議のメンバーは推進派ばかりだけれど発足したので河川局のやってきたことを検証する委員会を作るべき。八ッ場はここが総本山。

楽観していない。河川局に関わってきたゼネコン関係者など多い。雇用をシフトしてゆくことをセットで論じるべき。

(八ッ場ダム)ダムが中止になっても不要な橋に税金がつぎ込まれている。

再建事業について。

戸倉ダムは中止になって再建に20億使われたが、時間がなくて土木工事に限定されたので野球場や駐車場を作った。合宿などに評判がいいけれど、本来ならば時間をかけて(20億円の基金を運用しながら)民生部分に使いたかったと地元住民は言っている。

明日発売の週刊朝日は「諫早湾干拓事業と石木ダム」について書いています。

[引用終了]

会場には公共事業チェック議員の会から私に代わって事務局長に就任した大河原雅子参議院議員(民主党)、塩川てつや衆議院議員(日本共産党)、花輪ともふみ都議会議員(民主党)、大野ひろみ千葉県議会議員(千葉市民ネット)が参加し、それぞれ報告と挨拶を行なった。 

集会に参加して、高橋弁護団長が力強く語った治水をめぐる「国土交通省のウソ」が印象に残った。弁護団は、国土交通省が「22000トン」と過大な数字をあげているカラクリを暴いたものだった。この数字は河川にすべて6mの堤防が整備されていることが前提となっているで、4ヶ月をかけて弁護団は堤防実態調査を行なった。すると、6mどころか堤防はマチマチで、堤防がないか、ほとんどない地域も確認出来たという。すでに、裁判で自治体側もその事実を認めているようだ。
カスリーン台風の洪水は多く見ても17000 トン。過大な基本高水が治水計画を歪めている。このあたりを、昨日の会にも参加されていた大熊孝さんの講演要旨をネットで見つけたので紹介しておく。

[引用開始]

特別講演「利根川治水の変遷と八ッ場ダムの治水的位置づけ」

大熊孝(新潟大名誉教授)

もともと利根川は東京湾に注いでいたが、江戸時代に現在の利根川の原型がつくられて行った。その目的は治水もあるが主体は舟運であった。と語られた後、以下のように続けました。

①明治時代の中期に登場した近代的な土木技術によって利根川の治水は本格化した。

②利根川東遷は足尾鉱毒事件の東京への拡大を防ぐための対策だった。

③代償として計画された利根川放水路は廃止になり、下流域への補償は手がつけられていない。

④利根川の常習的な水害は浅間山の噴火による土砂流入・河床の上昇によるものだったが、パナマ運河の掘削土量を上回る2 億1000 万トンの掘削によって克服された。その意味では国は良くやっている。

⑤カスリーン台風の八斗島地点の洪水量は15000~17000 トンだった。22000 トン(基本高水)は政治的なものだ。沼田ダム計画があった頃は26900 トンという計画であった。

⑥国は17000 トンと22000 トンの差5000 トンは上流で氾濫したとしているが、私は博士論文のために延べ200 日以上現地を調査したが、それほどの氾濫は無かった。またする場所もない。

⑦証人尋問において関東地方整備局の前河川部長河崎氏が「現状の河川状況では16750 トンしか流れない」と証言し、「何処にどれだけ氾濫するのか」の問いに答えられなかったのは当然だ。

⑧現在の利根川河川整備基本方針の基本高水22000 トンと河道対応16500 トンの差は5500 トンになる。既設のダムと八ッ場ダムを加えても1600 トンしかカットできない。残る3900 トンに対応するには10 数基のダムが必要だ。こんな無謀な計画はやめるべきだ。

⑨カスリーン台風が再来しても八ッ場ダムの治水効果はゼロと国自身が認めている。吾妻渓谷はもともと狭く天然のダム効果がある所だ。人工的なダムでどれだけ効果を増やせると言うのか。

⑩これからの洪水対策は堤防を決壊させないことに主眼を置くべきだ。堤防を越流しても被害は床下浸水に留まり人命を奪うことは稀だ。どこにどれだけ溢れさせるか。溢れた地域や人に万全の補償をすること。自然災害と向き合うにはこれしかない。結果として合理的だ。

八ッ場ダムをストップさせる茨城の会

[引用終了]

八ッ場ダム問題の根は深い。今週は、仕事の上でも年内最後に「八ッ場ダム」に残された重要な事項について、改めて浮き彫りにしてみたい。






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