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福田総理の昨日夕方の記者会見は「道路特定財源の廃止」に言及するものだったが、自民党内の議論はスッ飛ばして「ひとり舞台」で突進したものだった。ただし、「道路特定財源の廃止」と言っても「今年の税制改正時に廃止し、21年度から一般財源化」という話の裏には「消費税増税」が隠れている。「暫定税率」については「一般財源化」をしたと同時に土台となっている本則ともどもなくなるはずなのに、なぜか「廃止」とは断言できずに「検討をいただく」に止まっている。今日は国会内で何度も会議を開き、与野党の話し合いの推移を見て一日中動き回っていた。「暫定税率」以外の影響を最小限に抑えることには、与野党合意が成立して、これで4月1日からの暫定税率は期限切れを迎えるのが必至となった。

参議院予算委員会では福島みずほ党首が『みちカフェ』をとりあげた。今年の1月26日に六本木ヒルズで開かれた『全国みちづくり女性団体交流会議2007 女性が語る道づくり・地域づくりフォーラム』に全国から44団体300名の参加者を集めたイベントで告知の『トークセッション』にステージメンバーとしてホームページに名前のあるAさんは、なんと国土交通省阪神国道事務所が依頼しているコンサルタントの社員だった。その契約内容が「女性モニター検討業務」であり、「道路事業の円滑な実施と、地域住民が参加出来る道づくりに向けた意見聴取を行うとともに、全国で展開されている『みちづくりまちづくりに関する女性の活動団体』とも連携し、参加者自らが継続的に活動するために、女性モニター活動の企画検討及び実践を行うものである」と平成17年9月5日に国土交通省阪神国道事務所と同社が締結した契約2904万円が随意契約であることの理由として堂々と記されている。つまり、女性団体の育成・活動費というわけで、阪神国道事務所は同社に継続してこの事業契約のために約1億円を投じているというのだ。

その女性道路啓発活動を『みちカフェ』と呼ぶ。この活動記録をめくると驚き、またため息が出る。現在、ほとんどの資料がネット上から削除されているが、阪神国道事務所がまとめた『みちカフェ』の紹介記事を以下に転載しておく。なお、写真データ・図版が飛んでしまっているのはご容赦願いたい。

[参考資料]

参画から協働へ、歩み始めた住民主体のみちづくり

~「みちカフェ計画地」を創り・育むために~

近畿地方整備局 阪神国道事務所 調査課 計画係長 K

1.はじめに

これまで、道路事業は行政主体で進められてきたため、国民のニーズが十分に把握
されていないという問題が生じていた。また、少子高齢化や経済不況などの厳しい社会経済、多様化する国民のニーズを受け「新しい公共事業のあり方」の検討「男
女共同参画社会基本法」に代表される「政策や事業への女性の意見の反映」が求められている。

これらの状況のもと、阪神国道事務所では平成15~17年度の3ヵ年にわたり、一般国道176号名塩道路(図-1参照)をひとつの例に沿道地域の女性から道路事業に対するご意見を聞く「女性モニター活動( 愛称「みちカフェ」)」を実施してきた。

2.平成15~16年度の活動内容

平成15年度は道路事業に関する基礎的知識を身につけるための体験・学習(バリアフリー、道路植栽、道路計画)を行った。続く平成16年
度には、みちカフェメンバー(以下、メンバーという)からの「もっと、私達の意見が反映される活動を」という要望に応え、名塩道路事業により自然改変された道路事業用地の活用計画を策定することとした。

その結果、「自然再生・里山の復元」をコンセプトとする「みちカフェ計画案」がメンバーから提案された。

平成15~16年の活動については、これまでの発表会で報告させて頂いた通りである(図-2参照)。

計画地

公共事業を取り巻く社会状況・限られた財源の中での有効な道路事業の必要性・住民の意見を聴取、反映した道路事業の必要性女性を取り巻く社会状況・女性ドライバー率の上昇、行動範囲の広域化・生活道路の利用は女性が中心・男女共同参画社会基本法の施行道づくりに対する「女性のご意見」をお聞きする場をつくろう女性モニター活動開始!!

平成16年度 道づくりの実践

平成15年度 道づくりの体験学習

活動成果 みちカフェ計画案


■道を守り、育てるVSPの担い手育成の場

■道づくりの「女性オピニオンリーダー」育成の場
・みちカフェ計画地の実現。
・道づくりの活動をする女性団体との連携。
・参加者の希望に沿う複数の活動。
全体会議
(メンバー29名登録、19~21名の参加)
分科会(3つのテーマ)
(各テーマに参加を希望する各7~11名)

景観分科会
名塩道路の景観資源( 歴史・自然)、景観形成の方向性の検討

広報分科会
行政広報の改善案の検討、ヒント集の作成(HP、広報誌)

管理分科会
みちカフェ計画案実現に向けた植栽イベント・植栽管理の検討 他類似の女性団体による講演、意見交換各種事務所イベントへの参加・実施

平成17年度活動目標

長期的活動目標

平成17年度プログラム
図-3 平成17年度の活動プログラム

3.平成17年度の活動内容

3.1 活動目標とプログラム
平成17年度の活動では、平成16年度に策定した「みちカフェ計画案」の実
現に向けた活動を行うとともに、平成16年度におけるメンバーの希望を踏ま
え、活動テーマをメンバーが自由に選択できる「全体会議」と「分科会」を組み
合わせたプログラムとした。分科会のテーマはこれまでのメンバーからの意見
を踏まえ「景観」、「広報」、「管理」の3つとした。(図-3参照)

各分科会ではテーマに沿った意見集約がなされ、広報分科会では「行政の広報改善案とヒント集」、景観分科会では「景観資源(歴史・自然)マップ(案)」がまとまった。

残る管理分科会では平成16年度の「みちカフェ計画案」の実現に向けた活
動を行った。本分科会では地元住民参加の「みちカフェ植樹イベント」を実施し、
現在は計画地に植えた苗木の管理活動を行っている。これは、みちカフェの長期的
目標であるVSPの担い手の誕生であり、ひいては道づくりのオピニオンリーダー
の誕生に結びつくものである。

今回はこの「管理分科会」の活動及び管理分科会主催の「みちカフェ植樹イベン
ト」について報告する。

3.2 管理分科会の活動

管理分科会では、前述のようにみちカフェ計画地の実現に向けた検討を行った。そ
の結果、「周辺の植生に馴染む地域の遺伝子を持つ地域の苗木を植える」、「植樹イベントを実施し、地域の方々に参加してもらう」、「自分達の手で地元の苗木や参加者を募集する」を活動目標とし、「植樹イベント」の準備を進めることとなった。

メンバーは平成17年度の活動の初回にあたる第9回「みちカフェ」終了後すぐ
に、地域において苗木の収集、参加者の募集、募集広報手配(チラシの配布、ラジ
オ出演手配)等の準備を開始した。(図-4参照)また、植樹イベント終了後の管理についてもイベント参加者に協力を要請しつつ、「みちカフェ」メンバーがローテ
ーションを組んで担うことや今後も「秋のドングリ拾い→苗木の育成→春の植
樹」を行うことが承認された。


図-4 管理分科会の活動フロー
みちカフェ計画地 植樹イベント
開 催 (H18.03.25)
みちカフェ計画地 植樹イベント
リハーサル (H18.03.21)
第9回 (H17.12.03)
~今後の活動目標や活動計画の検討~
第10回 (H18.01.21)
~イベントの主旨・具体的内容の検討~
第11回 (H18.02.18)
~イベント内容決定、今後の活動検討~
平成18年度~平成19年度
~苗木の管理(水やり、除草)~
平成20年3月頃
~補植・本植え~
第12回 (H18.03.11)
~分科会成果発表、イベント協力要請~
植樹・育樹についての相談・準備 植樹の実施 育樹の実施
自主活動
(苗木、参加者募集活動)
自主活動
(苗木、参加者情報収集)
自主活動
(苗木のポット詰め)
)
3.3 みちカフェ植樹イベント

3月25日(土)、晴天のもと、「みちカフェ」メンバーが主催する「みちカフェ植樹イベント」が開催された。本イベントではメンバーがスタッフとして運営にあたり、阪神国道事務所が協力・支援を行った。

本イベントには地元の小学校、福祉施設、自治会、婦人会等から64名が参加し、みちカフェメンバー17名がその運営にあたった。植樹体験の他、植物学専門の地元有識者による森の楽校・クイズラリー、名前板(苗の横に立てる札)や缶バッチの作成等の多彩なメニューを準備し、参加者が楽しめるように工夫した。

イベントの開催結果は以下に示す通り。

写真-1 ポット詰めの様子と地域性苗木
~イベント開催結果~
①イベント会場
・西宮市山口町下山口「みちカフェ計画地」
(一般国道176号名塩道路沿い)
・計画地全体の敷地面積 約3,400㎡
・イベント時植樹面積 約100㎡(苗畑)
②イベント開催日
・平成18年3月25日(土) 午後1時~3時半
③イベント参加者
・一般参加人数64名
〇〇小学校、□□小学校、
〇〇〇〇(阪神福祉センター)、地元老人会・婦人会等
・スタッフ42名(内みちカフェメンバー17名)
④植樹対象樹木
・樹種:コナラ、アラカシ、モミジ、イチョウ、モチツツジ
・提供者:みちカフェメンバー・地域住民の方
・植樹本数:約250本(1人4本植樹)
①道路事業用地の自然再生
~道路を造る際に発生した残地を自然再生する~
②地域性苗木の植樹

~地域性苗木を植えることで地域の
動物・植物・景観に優しい森を創る~

①みちカフェ以外の地域住民の参加
~住民と行政の協働の輪を地域全体に広げる~

②国土交通省の「未知普請」の精神
~参加と協働、参加と責任、未知への挑戦~

③実践的な自然学習体験の場とする
~一緒に成長する苗木を見守るこころを育てる~
~住民参加植樹イベントの主旨~
~植樹イベントの背景~

図-5 新聞記事(左:読売新聞、右:日刊建設工業新聞)
写真-2 植樹イベントの様子
~頂いたコメント (アンケート抜粋)~
・自分の植えた苗木が成長したら嬉しい。
・苗木の成長を見てみたい。
・普段何気なく走っている道に愛着がもてる
ようになった。

写真-3 メンバーによる管理

4.本年度の活動成果
①地域の自然・景観を守る ~道路事業による改変地を地域に優しい里山に再生~
「地域性苗木の植樹」は自然再生・里山復元の案である「みちカフェ計画地」を実現できる手法である。今後も「苗木の収集→植樹→育樹」の活動を継続することにより、「みちカフェ計画地」を周辺の樹林と同じコナラ林に戻すことができ、その結果、周辺の動植物に優しく、周辺の景観にも馴染む森が形成される。今回の植樹イベントでは250本の地域性苗木を植樹しており、メンバーはその第一歩を踏み出したといえる。

②住民協働体制の確立 ~住民が主体的に「考え」、「創り」、「育てる」活動を実践~植樹イベントの苗木の提供、植樹イベントの参加団体募集、苗木のポット詰め、広報の手配等の多岐にわたる作業をメンバーが担ってきた。現在も、メンバーが植樹した苗木の管理を行っており、ボランティア・サポート・プログ
ラムに近い活動に展開できた。

③協働の輪の地域への拡大 ~みちカフェメンバーを核に協働の輪を計画地周辺に拡大~植樹イベントでは、地元の小学校、福祉施設、住民団体に募集を行い64名に参加頂いた。また、今後の苗木の管理にも協力頂くことになっている。このように植樹イベントをきっかけに「みちカフェ」メンバーを核とする「協働の輪」が広がった。

④コストの低減 ~住民の力により植栽工事・イベント・広報等の費用を低減~
今回の植樹イベントでは「みちカフェ」メンバーが様々な場面で情報や労力を提供してきた。その結果、植栽工事やイベントのコスト低減に結びついた。

5.今後の課題
①継続的な活動を軌道にのせるための行政サポート
本年度の管理分科会の活動では、メンバーから積極的な協力を得ることができた。しかしながら、まだ、メンバーだけでは、今後の長期的管理や地域を巻き込んだ植栽活動を継続する仕組みにはなっていない。現在の積極的な協働意識、主体的な活動意識を高めつつも、活動が軌道に乗るまで、どのように行政側がサポートするかが課題である。

②植栽管理、育成に関する専門家サポート
イベント時に植えた苗木は本当に幼く、週に1 回程度は水やりや除草を行う必要がある。また、枯れた苗の補植、種子や挿し木による苗木の育成、本植えの際の配植計画等、専門的な知識が必要となる。今後の活動では植樹イベントに参加頂いた植物学の地元専門家に指導頂く予定であるが、メンバーの中にも、貸鉢や花苗づくりを職業とする方がいることから、その能力を引き出すことが課題である。

③名塩道路全体への協働の輪の拡大
今年度の活動では、「みちカフェ計画地」の所在地である西宮市山口町を中心に協働の輪を広げることができた。このように「みちカフェ」メンバーを核にして名塩道路の沿道地域全体に協働の輪を広げていくことが課題である。例えば景観分科会における一般参加型「(仮称)名塩景観資源発見ウォーキング」等が考えられる。

6.むすびにかえて

行政改革が進む今、求められる行政職員の姿も変わりつつある。「新しい公共」を担う行政職員には、従来の事業計画や政策立案能力だけでなく、地域住民の声を取り込む能力が必要とされている。私自身、この活動を見守りながらメンバーと共に話し合い歩き続けたい。

[引用終わり]


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