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 昨夜、警視庁に軽自動車で乗りつけた男が「厚生省元事務次官宅連続襲撃殺傷事件」への関与を語り、逮捕されたというニュースを夜中に知った。ふたつの事件の点と点がつながり、本当に物証は一致して同一犯の犯行であるかどうかの検証が進み、また事件が単独犯だったのかどうかについての真相解明も捜査の進展を待ちたいと思う。警察に対して、男は「ペットが保健所で殺された」ことを犯行の理由に挙げているなどの報道がされているが、保健所への恨みが退職したOB次官の連続襲撃に結びつくとは考えにくい。そこに飛躍がありすぎるし、被害者が「年金制度の制作立案の歴代責任者」であることと事件の関係などを意図していたかどうか、まだ即断出来ない状況にある。

 男と事件の関与が証明されれば、今後は「第3、第4の犯行計画」があったのかどうか、本当の動機は何だったのか解明が進むことを期待する。また、にわかに信じがたいが「ペットを保健所に殺された恨み」が事件の動機だったのであれば、なぜ山口・吉原両次官が襲撃対象としたのか。どうやって、住所などを割り出して、犯行計画を立てたのかなど疑問がふくらむ。インターネットなどを利用して対象を絞っていったのではないかと想像するが、社会を震撼された連続襲撃事件の芽がなにゆえに膨張していったのか……「ペットを殺された恨み」が本当だとしたら、心の傷が「厚生官僚」のトップに向けて爆発したという構図なのかなぜか腑に落ちない。

 この連続襲撃事件が単独犯で社会的・政治的背景を持たない偶発的な「攻撃行動」がもたらしたものなのか。あるいは、犯行が社会に与える「劇場的効果」を狙うだけのものだったのか。このところ続いた「通り魔事件」にどこかで重なるのかもしれない。しかし、一連の「通り魔事件」の犯人がいずれも若いのに対して、46歳は中年の分別盛りの年齢だ。

 TBSのHPに書き込みがあったというニュースが流れている。

〔引用開始〕

22日夜、小泉容疑者が出頭する直前に、TBSテレビのホームページに本人からと見られる書き込みがあり、「逃げる気はない。今から自首する」と記されていたことが分かりました。

 「34年前、保健所に家族を殺された仇討ちである」などと、動機を示す記述もあり、小泉容疑者は、小学生時代にペットを処分された経験があることを父親が明らかにしていることから、これを逆恨みしたものとみられます。また、書き込みでは2つの事件では同じ包丁を使ったとした上で、「自分は左利きである」などと主張していますが、父親によりますと、小泉容疑者は、実際に左利きだということです。警視庁は、小泉容疑者の2つの事件への関与について慎重に調べています。(TBSニュース23日13:42)

 警視庁への出頭直前に本人が書き込んだとすれば、「34年前、ペットを殺された」という理由は、軽視するべきではないのかもしれない。あまりにも大きな衝撃を与えた事件であり、今は断定を避けて見守っていきたい。 


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