衆議院本会議で麻生総理が就任にあたっての所信表明演説を行った。原稿を読む前に「国民の皆さんにお詫びする」と語った。福田総理の突然の辞任についてだった。さらに「国土交通大臣の辞職」についても一言、遺憾の意を表明してから始まった。異例なことに、総理の所信表明であるにもかかわらず、「民主党に要請する」「民主党に伺いたい」「見解を聞きたい」と「逆質問」を連発した。野党になった時に練習ではないだろうが、所信表明とは政権担当の基本姿勢を披瀝し、各党からの代表質問を受けるべきものであって、野党に質問するという所信表明は聞いたことがない。
[朝日新聞]
麻生首相は29日午後、衆参両院本会議で就任後初めての所信表明演説を行った。(1)国会での合意形成(2)補正予算(3)消費者庁創設(4)日米同盟と国連(5)インド洋での補給活動の継続――の5点について、民主党が代表質問で具体的な対応を明らかにするよう逆質問する異例の内容。与野党の政策協議を求め、応じない場合は衆院を解散する布石を打つとともに、総選挙での争点を明確にする狙いとみられる。
[引用終わり]
今日の議院運営委員会では、総理が民主党に質問をして答弁しろと言うのであれば、10月1日の質問時間とは別枠で「答弁」の時間を別に設けるつもりがあるのかどうかと野党側が質した。総選挙前に対決ムードを煽り、国会対応や安保問題などを焦点にしていきたいという意図かもしれないが、行政府の長である内閣総理大臣が野党の国会対応や法案処理について「注文」をしたり「非難」をしてはいけないことは、この世界の常識だ。安倍晋三元総理は、これを理解しないで昨年の1月、「5月3日の憲法記念日までに国民投票法案を成立させたい」と発言したことが大きな問題となり、野党側の反発を呼んだのも記憶に新しい。
こうして「質問」をぶつけているわりには、補正予算審議を開始するのかどうかが定かではない。「10月3日解散説」も浮上している。最後は、麻生総理がどう判断するかで「解散日程」が確定するが、「議論しましょう」と言っておいて、予算委員会を開催しないというのでは、逃げの一手であり、「ボロ隠し解散」と呼ばれても仕方がない。ちなみにアチコチで「ボロ隠し解散」という声があがっているが、私は早い時期に『「永田町辟易劇場」と「ボロ隠し解散」』(9月18日どこどこ日記)と命名している。みんなが一斉に、「ボロ隠し」とイメージするような早期解散論であることは間違いない。

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