水引や隣家へ続く猫の道 ひよどり 一平
(みずひきやりんかへつづくねこのみち)
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近所に猫好きの家があって、猫を三匹飼っているのだとか。
野良猫の幾匹かがそれを嗅ぎつけていて、時折、我が家の庭を通るのだ。季節に関わりなくやって来る。
動物の苦手な私としては、いい気分ではない。が、猫に文句は通じない。
水引や隣家へ続く猫の道 ひよどり 一平
(みずひきやりんかへつづくねこのみち)
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近所に猫好きの家があって、猫を三匹飼っているのだとか。
野良猫の幾匹かがそれを嗅ぎつけていて、時折、我が家の庭を通るのだ。季節に関わりなくやって来る。
動物の苦手な私としては、いい気分ではない。が、猫に文句は通じない。
赤まんまお帰りなさいまずお風呂 ひよどり 一平
(あかまんまおかえりなさいまずおふろ)
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「お帰りなさい、お疲れになったでしょう?」
「・・・・・・・・」
「まずお風呂に入ってくださいね。ご飯はそれからよ」
「・・・・・・・・」
子供の頃のそんな光景を思い浮かべる。犬蓼をご飯に仕立ててのままごとだ。
犬蓼はタデ科タデ属の一年草。「赤まんま」、」「赤のまま」と言われるのは、粒々に見える赤い花が赤飯に似ているかららしい。
花蓼の有象無象の燥ぎかな ひよどり 一平
(はなたでのうぞうむぞうのはしゃぎかな)
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今年の夏はあまりにも暑かったので、行動が鈍ったらしい。
健康維持に影を落としているかもしれない。
風去りて団栗五つ五十百 ひよどり 一平
(かぜさりてどんぐりいつつごじゅうひゃく)
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先日の颱風十五号によって、公園の団栗が沢山落ちた。
青い実も落ちていた。
やはりかなりの強風だったのだ。
赤とんぼ吹かれて翅を伏せにけり ひよどり 一平
(あかとんぼふかれてはねをふせにけり)
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赤とんぼは風に吹かれると、翅を伏せて耐えている。
もちろん赤とんぼに聞いたわけではない。私の憶測に過ぎない。
頭を下げて翅を伏せるので、私が勝手にそのように思い込んでいます。
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お彼岸にお寺参りができないので、少し早いのだが、今日はお寺へ。
一日一日が、着実に過ぎて行きます。
午後からはあいにくの雨。
コスモスの野に待ち人のまだ見えず ひよどり 一平
(こすもすののにまちびとのまだみえず)
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時間を違えたのだろうか、待ち人の姿はまだ見えない。
時間を間違える人ではなかったので、何かあったのかと気にかかる。
少しの風だったが、コスモスが大きく揺れていた。私の心のようだ。