雪柳亀棲む池はすぐ間近か ひよどり 一平
(ゆきやなぎかめすむいけはすぐまじか)
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この辺りは私の撮影場所に近く、週に一度は来ているかもしれない。
雪柳亀棲む池はすぐ間近か ひよどり 一平
(ゆきやなぎかめすむいけはすぐまじか)
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この辺りは私の撮影場所に近く、週に一度は来ているかもしれない。
蘆は水辺に群生していて、春、上の写真のように、水辺に角のように尖った芽を出す。俳句では「蘆の角」という季語になっている。
通常は水辺に群生しているのだが、時には上の写真のように、池の中心部あたりに芽を出すことがあるらしい。私は初めて目にした光景だ。
せっかく芽を出したこの数本の運命や如何に?
きっと刈り取られてしまうことでしょうね。
あの時のあの悲しみよ蘆の角 ひよどり 一平
(あのときのあのかなしみよあしのつの)
生きるってことは、厄介なことです。
軽率な行動や誤解は、誰にでも何処にでもある。いちいちメクジラを立てていたら息苦しくて仕方がない。
ホドホドがいいのでしょうね。
たんぽぽと叫び喧嘩を仲裁す ひよどり 一平
(たんぽぽとさけびけんかをちゅうさいす)
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数人の小学生低学年の男の子たちが、険悪な雰囲気でワイワイやっていました。
その時、たまたま私は腹這いになって、タンポポを撮っていたのです。
低学年の子供たちですから、さほどの騒ぎにはならないでしょうが、私の目の前で喧嘩をして欲しくはありませんでした。
一計を案じました。
「おーいタンポポだぞ~、ちょっと見てみろよ!」。とっさに大声で叫びました。
呆気にとられた様子の男の子たちが、それでも仕方なしに寄ってきました。
見慣れたタンポポだったので、一様に興味なさそうな顔でした。
「これ、仲好しタンポポっていうんだよ。知ってた?」 みんなが首を振りました。
「よく見ておきなよ。喧嘩はそれからだって遅くないよ。喧嘩は逃げないんだから」
「でも、同じタンポポじゃん、ほかのヤツと」 言いながらも、じっと眺めていました。
「へー、それでは仲好しにはなれないなぁ。仕方がないねぇ、じゃ、喧嘩していいよ」と、言ってみたのです。
「いいよ、もう終わったんだから……」 年長らしい男の子が、ボソボソと言った。
「ふーん、もう終わっちゃったのか。じゃ、私も帰るかな」と、腰を上げました。
その時、男の子たちから、元気な声が上がりました。
「ありがとうございました!」
私は黙ったままで、三脚を大きく振りました。
やっぱり、仲好しタンポポは効き目があるのです。
花なづな老いて別れて恙なし ひよどり 一平
(はななずなおいてわかれてつつがなし)
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イチロー(45歳)が現役引退するとのこと。
彼にしても、年齢の壁には逆らえなかったということなのだろうが、残した日米通算4367安打(米大リーグ通算3089安打)は素晴らしい。
いや、形あるものばかりではない。黙々と努力し続けた道程にこそ価値があった。
イチローについて、私は精しい情報も知識もないが、驚嘆すべき足跡が多々あったように思う。今後、彼がどのような道を辿って行くのか、私自身の今後のためにも、注目し続けたいと思っている。
長い間お疲れ様でした。そして、ありがとう。
それにしても45歳の若さだ。まだまだ多くを期待していますよ。
試合後のインタビューのなんと素晴らしかったこと!まるで求道者だ。
春の雨やや厭世の気分なり ひよどり 一平
(はるのあめややえんせいのきぶんなり)
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朝から雨模様。
昨日は青山葬祭場において、若い友人のお別れ会があった。
疲れた。そのせいか、昨夜は寝付きが悪かった。おおいに睡眠不足。
その上、今朝は雨なのだから、いささか厭世の気分だ。
考えるまでもなく、残された時間は僅かです。